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2025年12月に掲載したもの

 /中川木材産業 2025年12月15日

大屋根リングの「クサビ」について 大屋根木造リングは大変な人気を集め、今回の万博を象徴する存在でした。 今回は、その木造リングで、木材と木材が交差する部分を支えている「クサビ」についてご紹介します。 清水寺・舞台の床下構造では、柱を貫く桁を固定するために木のクサビが使われていました。つまり、交差部分に釘などの金物は使われていなかったのです。長い釘やボルトがなかった時代の、先人の知恵といえるでしょう。 この考え方を大屋根リングでも取り入れ、現代の建築基準に適合するよう進化させたものが、今回のクサビです。 建築系の専門誌だけでなく、一般誌でも工区ごとのクサビの違いが紹介されました。日経トレンディやBRUTUSなどでも取り上げられています。 リングは3つのゼネコン・グループによって施工されていますが、クサビを見ると、どのゼネコンが施工した工区かがすぐに分かります。そのため、万博通の方はクサビを指さしながら、少し誇らしげに説明してくれるのでした。 北東工区:大林組・大鉄工業・TSUCHIYA共同企業体 + 安井建築設計事務所 南東工区:清水建設・東急建設・村本建設・青木あすなろ建設共同企業体 西工区:竹中工務店・南海辰村建設・竹中土木共同企業体 + 昭和設計 一般には略して、「大林・清水・竹中の3つのゼネコン」と呼ばれています。 写真や図面による解説は多く見られますが、設計図ベースの説明が中心のため、専門外の方には、力のかかり方や固定の仕組みが分かりにくい面もあります。 多くの書籍では「ゼネコンごとに3種類」と記されていますが、実際に木造リングを観察すると、それとは少し形の異なるクサビも数多く見られます。 調べてみると、負荷のかかり方に応じて、基本形から耐力を高めた形へと変化させていることが分かりました。 大林組と竹中工務店では、それぞれ3種類を確認できました。清水建設については詳細な確認が取れていませんが、少なくとも2種類以上はあるようです。私が現地で確認できたものだけでも、合計8種類ありました。ひょっとすると、各ゼネコンごとに3種類ずつ存在するのかもしれません。 写真・イラストの説明 竹中仕様:鉄製のクサビを打ち込み、反対側も同様に固定する方式 大林仕様:縦ボルトを回転させ、上下に突っ張って固定する方式 清水仕様:2つの木製クサビをボルトで貫通させ、締め込んで固定する方式

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 /中川木材産業 2025年12月8日

数日前から、万博の「大屋根リング」の解体が始まっています。 万博の評判がよかった理由の一つは、木造の大屋根リングの存在だと思います。 本物のウッドデッキが貫工法で組まれた木材の上に載り、1周「2025メートル」のスケールでした。 長さだけを見ると、愛知万博のグローバル・ループ(約2.6km)の方が長かったのですが、感動を与えた印象は今回の方が強かったように感じます。 さらに、グローバル・ループは木材ではなく人工木材(木粉+プラスチック)でしたから、その印象の違いも大きいでしょう。 すべての海外パビリオンがリングの内側に位置していたため、各パビリオンの設計者は、木造リングからの「目線」を意識して建築設計を行ったと聞いています。 来場者にとっても、入場時や地上から眺める視点と、リング上から見下ろす視点の2種類の造形を楽しむことができました。 今回の構造物は、これほどの規模でありながら人工木材ではなく、本物の木材を使用しています。 集成材やCLTとして用いられていましたが、人工木材のように砕かれたものやプラスチックを混ぜたものではなく、基本は板状の天然木材です。 樹種は、日本産のスギ・ヒノキに加えて、欧州アカマツが使われました。 スギ・ヒノキは、戦後植林された木が現在になって伐採期を迎え、利用が進んでいます。日本人にとっても昔から馴染みのある木材です。 一方「欧州アカマツ(European Scots Pine /学名: Pinus sylvestris)」という名称が一般に広く知られるようになったのは、今回の木製リングの影響が大きいかもしれません。 以前は「レッドウッド」と呼ばれていましたが、同名の別種が複数あり、混乱を招く名称でもあります。 例えば、アメリカの「レッドウッド(コーストレッドウッド /学名: Sequoia sempervirens)」は全く別の樹種です。樹高が100メートルを超えることもあり、最も高い個体「ハイペリオン」は116メートルに達します。木材としては非常に耐久性があり、ウッドデッキなどに適しています。 さらに「レバノンスギ(Cedar of Lebanon / 学名:Cedrus libani)」も、かつてレッドウッドと呼ばれていたことがありました。 参考リンク: 欧州アカマツ https://wood.jp/8-jumoku/wood/m542.htm レッドウッド https://wood.jp/8-jumoku/wood/m1165.htm レバノン杉 https://wood.jp/8-jumoku/wood/m502.htm 写真は、欧州アカマツの成木と幼木です。

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 /中川木材産業 2025年12月1日

1970年万博と2025年万博における「木の香り」の比較です。 木の香りは文学的には「良い香り」と表現されがちですが、実際には心地よいものから強烈なものまで幅広く存在します。 ◆ 1970年(大阪万博) 1.カナダ政府館 館内は心地よい木の香りが漂っていました。 ピラミッド形の外観は、外側全面に一辺50cmの鏡を約4万枚貼り込んだ独特のデザインで、建築面積は約3,000坪。今回のアメリカ館(約870坪)よりも大規模です。米松集成材を主体とした木造建築で、日本で当時最も大量の木材を使用した構造物だったと考えられます。施工は大成建設。 2.ブリティッシュコロンビア州館 米松の丸太をそのまま立て込んだ、きわめて特徴的な建物で、高さは約50メートル。木の香りはしましたが、いわゆる“良い香り”とは言い難く、製材所の土場の匂いに近いものでした。施工は清水建設。 3.ニュージーランド館 二階建ての木造建築が5棟連なる構成で、建物自体は木の香りを感じられました。しかし1階レストランでマトンカレーを多く提供していたため、館内は常にカレーの匂いが勝っていたのを覚えています。施工は戸田建設。 ◆ 2025年(大阪・関西万博) 1.イタリア館 館内に入ると非常に豊かな木の香りが感じられます。他のパビリオンと異なり、CLTを化粧せずにそのまま露出させているため、木材本来の香りがよく出ています。穏やかで落ち着く空間を演出しています。 2.アラブ首長国連邦館 入場直後に、畳やゴザを思わせる懐かしい香りが漂います。ここに乳香の甘さがほんのわずか加わり、独特の雰囲気をつくっています。ナツメヤシの葉軸200万本を巻いた柱の効果で、16メートルの高い天井と合わせて、荘厳さが際立つ空間です。 3.アメリカ館 並んでいる時点から微香があり、特に雨上がりにはより強く香ります。原因はウッドデッキのベイヒバ(yellow cedar)。ヒノキ科の木で、日本では“ヒバに似ている”ことからベイヒバと呼ばれています。香りはヒノキとは異なり、独特で、人によって評価が分かれます。初期はかなり強い匂いだったようで、スタッフの方も「最初は正体が分からず困った」と話していました。 4.杉を利用したパビリオン 日本産杉を使用したパビリオンも複数あり、とくにバーレーン館、北欧館のレストラン、氷のクールスポットなどでは、杉らしいやわらかな香りが感じられます。 ■ 1970年万博の木材データ一覧 https://wood.jp/12-product/expo70wood/ ■ 2025年万博の調査ページ https://wood.jp/12-product/expo2025/

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 /中川木材産業 2025年12月22日

今年は、なんやかやと万博づくめの一年でした。 会場には気がつけば19回も足を運び、会期終盤に近づくにつれて、なぜかさらに忙しくなりました。 駆け込み見学に加え、万博についての講演・講話も3回。 さらに、機関紙や雑誌からの原稿依頼も3本あり、ようやくすべて書き終えたところです。正直、ちょっとホッとしています。 学生時代は国語の点数が低く、もともと文才があるわけでもありません。 書くことは昔から大の苦手で、そのため大学も論文のない法学部を選びました。 それでも仕事柄、書かないわけにはいかず、努力だけは続けてきたつもりです。 その流れででしょうか、ChatGPTにはすぐ慣れてしまい、今では毎日お世話になっています。時代に助けられている実感がありますね。 切り口は少しずつ違いますが、テーマはいずれも「2025年万博と木材の関係」です。 ・「生産と技術 秋号下巻」(一社)生産技術振興協会 6頁 ・「山林 12月号」(公社)大日本山林会 10頁 ・「住宅と木材 1月号特別号」(公財)日本住宅・木材技術センター 16頁 写真は上記のうち2冊です。 「住宅と木材」は来年15日発行予定ですので、また改めてPRさせていただきます。

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 /中川木材産業 2025年12月18日

新建築、手に入れました。 結局メルカリで11,800円で購入。現在では9,000円台のものも出ていますが、なぜか4万円台で2冊出品されているものもあります。 実際に手に取ってみると、意外に薄くて軽い。 昔の「新建築」のイメージとは、少し変わった印象です。全225ページ。文字はかなり小さく、正直読むのは大変ですね。 パラパラと目を通してみると、なんと誤りが散見されます。 null2の落合さんが「誤りが多い」と指摘されていたのは知っていましたが、自分でいくつも見つけると、さすがに驚きました。 参照ページの表記や、ポーランド館の外装はスギ材を使用しているにもかかわらず「日本産パイン」となっている点などです。さらに、うちの会社名まで間違っていました。正しくは「中川木材産業」です。 万博に関しては情報量も多く、協会のルールも厳しいため、編集が大変であることはよく分かります。 私自身も、来年1月号に掲載予定の雑誌原稿「万博と木材」を執筆した際、校正段階でこれまでにないほど多くの訂正・修正を行いました。 それにしても、出版業界というのは、こんなにもアバウトなものなのでしょうか。

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 /中川木材産業 2025年12月16日

今日は大阪公立大学工学部で講義を行います。 場所は杉本町キャンパス。階段形式の大講義室で、90分間、第5時限目です。 2012年から続けてきましたので、今年で13年目になります。 気がつけば、講師陣の中では最年長の部類に入るようになっていました。 テーマは 「蝋燭(ろうそく)製造からウッドデッキまで」。 祖先が千葉から和歌山へ移り、蝋燭の製造をしていたことに始まり、 時代の変化とともに 蝋燭 → 林業 → 丸太 → 木材 → 住宅 → エクステリア と、どのように環境や社会の変化に適応しながら経営を続けてきたか、という話です。 せっかく将来のある若い人たちに話すのですから、5~6年前からは木材そのものの特長についても、時間を割いて説明しています。 これが学生には新鮮なようで、改めて「木」や「木材」を見直してくれます。講師冥利に尽きる瞬間です。 例えば、 ・針葉樹材の経年変化と強度 ・火にも強い木材 ・長さ方向と幅方向で異なる収縮率 ・地球上で最上の素材としての木材 などなど。 そして今年は万博の年。私にとっては「木材万博」と言ってもよいほどでした。 そこで今日の講義では、「万博と木材」という項目を加え、万博で木材が使われた意義や、それがこれからの建築を取り巻く環境にどのような影響を与えるのかについても話すつもりです。 朝から気持ちが高ぶっています。 写真は大屋根リング、左はベルギー館、イタリア館、シンガポル館

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 /中川木材産業 2025年12月15日

友人の群馬直美さんから本が届きました。 原寸大で描かれた野菜のイラスト集です。 📘 『Dancing Vegetables 踊る野菜』 103ページ/世界文化社/税込3,300円 群馬さんは「葉画家」というちょっと変わった仕事をしている作家です。 その名の通り、葉っぱを素材に描くアーティストで、作品はとても緻密で本物そっくり。 単なるイラストというより、まさに植物画と呼べる美しさです。 群馬直美さんは2020年に 英国王立園芸協会(RHS)ロンドン・ボタニカルアート&フォトグラフィーショー で最優秀賞を受賞しています。 🌐 公式ページ → https://wood.jp/konoha/ これまでにこんなにたくさんの本を出版されています: 📚 群馬直美さんの主な著書 ・『木の葉の美術館』 — 1998年出版(この本が縁で知り合いました) ・『群馬直美の木の葉と木の実の美術館』 — 葉っぱ・木の実の作品集 ・『言の葉 葉っぱ暦』 — 絵と言葉の作品集 ・『葉っぱ描命(かくめい)』 — 作品と日記的文章の一冊 ・『アート&エッセイ 木の葉の美術館』 — 美術館のような画文集 ・『Dancing Vegetables(踊る野菜)』 — 絵と文の書籍 ・『3年連用花日記 葉と実と花』 — 日記形式の作品集

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 /中川木材産業 2025年12月12日

月刊雑誌 新建築12月号に万博特集がありましたので、昨日大阪に買いに行きました、難波の紀伊国屋、丸善、そしてジュンク堂(大型本屋だったのが雑貨店に変わってます)、そして梅田の紀伊国屋書店、つまり大阪の大型書店4店まわりましたが、売り切れでした。本屋によると万博特集なのでスグに売り切れたとのこと。残念。本屋が少なくなっていること、万博のレガシー、パビリオンなどの著作権や許可の問題、取材の正確性など、つい最近も体験したので、思うところがあります。 それであわててメルカリで探しましたら、これです。 2,860円が11000円以上で売られています。雑誌が数日で4倍になりました。追加情報 今4万円以上になってます。

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 /中川木材産業 2025年12月9日

万博での木材の使い方について、ある機関紙の原稿を書いているところです。 写真を選んでいると、いろいろなことを思い出します。 当初は「木造リング」「木製リング」「大屋根木造リング」などと呼ばれていましたが、最終的には「大屋根リング」に落ち着きましたね。 私は、この大屋根リングが万博で最も強烈なインパクトを与えてくれた構築物だと思っています。 長さは 2,025 メートル。覚えやすい数字です。 デッキの長さだけでいえば、愛知万博の方が長かった(約2.6km)と思いますが、今回のように円形になっていたことで、大屋根リングの方が印象に残りました。 すべての海外パビリオンがリングの内側に収まっているのもわかりやすく、会場内を歩いて見るパビリオンと、木造リングから眺めるパビリオンでは景色(表情)がまったく違います。 ですから、わざわざリングに上がって歩く意味がありました。 実際に、各パビリオンの設計者は、木造リングからの目線を意識して設計していましたね。 このリングのおかげで、万博が成功したと言っても言い過ぎではないと思います。 歩いて見た人は皆、感動しました。 そして数日前から、いよいよ解体が始まっています。 写真は10月に撮影したもので、背景には夢洲のコンテナヤードのクレーン、天保山大橋、そして生駒山系が映っています。

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 /中川木材産業 2025年12月1日

残る香りを3つのパビリオンで体験しました。 1.イタリア館 館内に入った瞬間、ふわっと木の香りが広がります。 西尾レントオールさんのCLTをそのまま露出させた構造で、化粧板やクロスを貼っていないため、木の呼吸がそのまま感じられる強めの香りです。ほっと心がゆるむような(今風に言えば“まったりする”)心地よさがあります。 2.アラブ首長国連邦館 入場してすぐ、どこか懐かしい匂いがしました。 昔の日本家屋の畳やゴザのような、落ち着く香りです。そこに乳香がほんの少し混じり、独特の風合いを作っています。ナツメヤシの葉軸200万本を巻きつけた柱から漂うものだそうです。天井が16メートルもある空間は神々しさがあり、香りと相まって心が静まる感覚でした。 3.アメリカ館 2回入館しましたが、並んでいる時からほのかに香りがします。特に雨上がりは、床材が湿ることで香りが強くなります。 ウッドデッキにはベイヒバ(yellow cedar)が使われていて、ヒノキとは少し違う独特の芳香です。人によって好き嫌いがある香りで、出来たばかりの頃はかなり強かったようです。カードマンの方も「最初は何の匂いか分からず少ししんどかった」と笑っていました。 4.その他(バーレーン館・北欧館など) 杉を使ったパビリオンでは、杉特有のやさしい香りが楽しめます。特に北欧館のレストランは印象に残っています。 写真はイタリア館の内部です。

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