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マイナスイオンの秘密

シックハウスとマイナスイオン

マイナスイオンの秘密 
菅原 明子 マイナスイオンのマジカルパワー
● 最近の家屋は壁紙や木材を接着剤でつけるケースが多く、ホルムアルデヒドなどの嫌な臭いがしたり、またプラスイオンも新築の家ほど多くなっています。
 これらの化学物質は一般的には「揮発性有機化合物―VOC―」と呼ばれています。
VOCが多い部屋のなかにいると肩こりや、下痢、吐き気、頭痛、アトピー、喘息、蟹病などさまざまな不快感が起こります。
そんな時、部屋の中にマイナスイオンを発生させると、数日の間に各部屋の臭いが消えてしまいます。
 これは、マイナスイオンがプラスに帯電した空気中の化学物質や臭いを発する化学物質と中和してしまうために、物質は空気中に漂っていることができ無くなるためと考えられます。
 臭いも消えると同時に、分子量の大きいものであれば床に落ちてしまいます。
嫌な臭いのする部屋では、マイナスイオンは消臭剤としても使用することができます 化学物質VOCに対するマイナスイオン発生器の有効性を検証する研究は始まったばかりです。
しかし、マイナスイオンを応用したVOC対策は非常に効果があがるものと、私は考えています。
ついでにいえば、最近の若い人たちは、殺菌剤や滅菌剤、抗菌剤が大好きです。
誰でも白アリ駆除剤で処理されているとか、防ダニ処理済みとか書かれていると安心してしまいがちですが、そんなに安心してばかりはいられないかもしれません。
 殺虫剤や抗菌剤は発がん性のある強烈な活性酸素剤そのものである場合がほとんどだからです。
害虫の神経を麻痺させて殺したり―これは第二次大戦中にドイツで開発された神経ガスと呼ばれる殺人ガスと同じ―、また、害虫の強い外皮をつきやぶってしまうほどの活性酸素剤であれば、私たちの柔らかい皮膚をめちゃくちゃに傷つける事も十分考えられます。
 しかも、これはアレルゲンとして体中に溜まっていき、その度にIgE―免疫グロブリンの一つの型―が大量に作られ、ほんのささいなアレルゲンとしてのVOCが存在するだけで、全身にかぶれや喘息症状が出てしまうのです。
 日本も最近、化学物質過敏症時代に入りましたが、さまざまなIgEの総量が増えれば増えるほど、過敏症になる人は増える計算になります。
 住まいに使われている化学物質が引き起こす病気やアレルギーなどは、研究者がほとんどいないこともあって、実態があまり明らかになっていませんが、現在、思っているよりもはるかに深刻です。
 新建材だらけの新しい家に引っ越したときから、家族全員の体調がおかしくなったという話をよく聞きます。
お互いにいらいらして感情が不安定になり家族の喧嘩が増えた、目まいがする、頭が痛い、冷え症……、これら不定愁訴が増えた原因をローンの重圧や環境の変化によるストレスのせいにしたりして、そのままやりすごしているのがほとんどです。
 ところがこれらこそがシックハウス症候群と呼ばれるものなのです。
そしてこれがあらゆる建築資材の低コストと見栄えのよさの両立のために使われている住まいの化学物質のせいということは、あまり知られていない事実です。
 たとえば、フローリングの床はアトピーにいいとされていますが、無垢の板でなく、木のくずを接着剤で固めた合板がほとんどです。
その接着剤こそが問題です。
JASでは、合板の接着剤から揮発するホルムアルデヒドの単位当たりの量によって三段階の規格を設けています。
 すでに二十年以上前に、合板から放出するホルムアルデヒドが問題視されたことがあり、その際に設けられた規格です。
ホルムアルデヒドの少ないほうからF1、F2、F3と呼んでいます。
WHOでは、健康に影響のない室内空気中のホルムアルデヒドの濃度として〇・八ppmという基準を設けていますが、JASでこれをクリアしているのはF1の合板だけです。
 ところが、日本合板検査会で調査をしたところ、F1のフローリングの接着剤を使用しているのは、全体の一%にも満たなかったということです。
ほとんどのケースは安い輸入物の規格外のフローリング材を使っているわけで、アトピーにいいと思って使ったら、かえって悪化してしまったという結果にもなりかねないのです。
 新しく、フローリングにした人は、JAS規格を確かめることが必要です。
すでに、フローリングにした人は、半年間が要注意期間です。
窓を開けてホルムアルデヒドを出してしまうこと。
そしてその後も三十度を超える夏場は、ホルムアルデヒドが気体になりやすいので、クーラーだけに頼らず、窓を開けて換気する習慣を忘れないこと。
 
こうしたホルムアルデヒドをマイナスイオンで取り除く方法もあります。
マイナスイオン発生器をつけっぱなしにしておく、白炭をひと山、籠にいれて置いておくミネラル水を加湿器にいれてミネラルを部屋中にスプレーしておくといった、マイナスイオンのテクノロジーを応用した、シックハウスから健康を守る方法も日々研究が進んでいるところです。
プロフィール菅原明子(すがはら あきこ) 1976年、東京大学医学部疫学教室にて博士課程修了。
保健学博士。
マハリシ国際大学社会心理学科客員教授。
1983年、エッソ女性科学者奨励賞受賞。
1984年、「菅原食生態学研究所」を設立。
人間のための食環境づくりを西洋医学、東洋医学の両面から調査研究している。
日本健康医学会評議委員、日本アールヴューダー医学会顧問、(財)日本ファミリー協会理事、農林水産省「消費者の部屋運営懇談会」委員、環境保全型農業推進委員会委員、女性科学者健康会議代表。
食育、健康教育の分野の第一人者。
主な著書に「マイナスイオンの秘密」(PHP研究所)、「三大成人病を食べて治す」(日東書院)、「世界の食卓」(法研)、「油のとり方であなたの人生・寿命が決まる」「波動の食品学」(以上、高輪出版社)など多数。
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