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住まいづくりは環境づくり

イヤシロチ化と癒しを考える

歪められた近代の家づくり
 住まいをつくることは、同時に環境をつくること。
周囲の環境と調和して環境を壊さない住まいをつくること。
住まいそのものが住む人の心と身体を調和させ、癒しのエネルギーに満ちて健康を育て、住む人・家族の和と愛を育てるものであること。
 と言えば「それはそうだろう」とか「当たり前のことだろう」という言葉と同時に「そんな理屈通りにはつくれない」という言葉が返ってきそうです。
 住まいづくりにおいて大切なことを十分に考えることなく走り続けた戦後の建築界の主流は、住宅産業なるものを中心に、住宅の洋風化という型を追い求めてきたようです。
 外見の格好良さ、型の見栄えなど、作者と呼ばれる建築家の誇らし気な自己主張を代弁する住宅。
内に追求された利便性、高機能、そして洋風化を象徴する高気密・高断熱。
 そこには、本来の家とは何か、家づくりの理念とは何かが忘れ去られてきた時代の姿があります。
 ハウスメーカーが型をつくり、デザインを整えて商品として家が売られてきました。
建設行政を抱き込み、耐用年数20年を基準にした、見てくれの良い家が生活者の購入心をくすぐり、宣伝力と営業力に押し切られた人たちの何と多いことでしょうか。
 進取の気風を意識する建築家たちは建築家らしい「近代風」の型の家づくりに熱中し、個性的であることに満足感を覚えながら、主張する家をつくってきました。
 家とは何か、日本の家づくりの理念に流れるものは何かについては本誌第12号で考察しています。
詳細は省きますが、本来、家とは、家族の「和」と「愛」を育て、「健康」を育てるところで、長い寿命を持つべきものです。
 そして、日本の家づくりの基底に流れる理念は、第1に、自然との調和と共生があり、風や光をはじめとする自然のエネルギーを取り入れる造りで、地場の自然の素材を使うということです。
第2は、自然とともにであり、大地に根づく柱立ての家づくりの思想があります。
第3にあるのが日本らしい美意識で、木を意匠に、木組みと瓦で自然と対決しないで、馴染んで相和す強さと美しさを表現することです。
そして第4に、型を競うのではなく、誰もが造れる時代に合った型づくりを基本にしていることです。
 こうした理念の下で同時に大切にしてきたのが環境づくりです。
 昔から日本人は、「環境にやさしい」などという人間中心の傲慢な言い方をすることはありませんでした。
「環境にやさしい」「環境を守る」「環境に貢献する」という言い方は、近代文明によって教え込まれた、人間が主人公で、人間が地球・自然を支配するという思想の現れです。
 昨今、環境共生型住宅という言い方が出ていますが、環境と共生するということの本来的な考え方は、①環境を破壊しない、②環境に溶け込み、調和す る、③自然を取り入れ、自然に従 う、④自然と自然の素材を生かす、自然のエネルギーを活用する、⑤環境に生かさせてもらっているという思想をしっかり持つことにあると考えています。
(本誌第8号、特集Ⅰ「環境との共生と木材の役割」参照) このことを基本的な前提とした上で、本稿では住環境をどうするかについて考えます。
 住環境を考えるということは、どういうことかと言えば、周囲の環境との調和と共生や自然素材を生かした上で、「和」と「愛」と「健康」を育てる住環境をどうするかという問題です。
 近代社会の発展の結果として、環境破壊、健康破壊が際限なく進行しています。
生活環境全体がますます劣悪になり、幸せや健康をつくることがいよいよ大変になっているだけに、家づくりをどうするかとともに、住環境をどうするかが大切になってきます。
 ここで考えたいことは、第1に『場』です。
良い場をつくること、つまり『イヤシロチ』化を実践することが、住環境を考える第一歩であろうと思います。
第2は『癒し』です。
良い気の流れをつくることや、心と身体の健康を阻害する要素を駆逐し、癒しのエネルギーを満たすことが必要であろうと思います。
良い場、イヤシロチをつくる
 場が良いかどうかは一見しただけではなかなかわかりにくいのですが、ケガレチについては昔から「縁起の悪い土地」とよく言われますし、不幸が続くと「何かがある」などと言われ、なんとなくわかる気がするのではないかと思われます。
 実際に良い土地と悪い土地があることは数多く実証されています。
農作物でも、同じ品種を同じ方法で作ってもその土地によって、収穫量や色艶や味が明らかに違うといいます。
 鉄の製造で、材料や技術などの条件が同じでも、生産する場所によって、ある場所の製品はいつも優秀なのに、ある場所の製品はいつも不揃いで不良品が多く出ることから、土地には良い土地と悪い土地があることを見つけ出したのが、昭和の大発明家と言われる故楢崎皐月さんでした。
 本誌では何回か楢崎さん「静伝三法」による「イヤシロチ」化について記述していますが、良い土地「イヤシロチ」づくりが、住環境を整える第一条件と言えますので、楢崎さんの研究をはじめ、良い土地づくりの実践についてまず紹介します。
  楢崎さんの最初の着目は、いつも優良品ができる場所の周囲は、青々と樹木が繁っているが、いつも不良品が多く出る場所の周辺は、雑草も生えぬ荒れ地だったことにあります。
 ここから楢崎さんは、土地によって良い土地と悪い土地があり、これを科学的に測定できるのではないか。
それは、電気的に測定できるのではないかと考えて行ったのが、日本全国の「大地電流の測定」でした。
 全国の土地1万2千カ所以上を任意に抽出して実地調査をしています。
土地の平均面積は1カ所当たり1アール(10m×10m)で、その土地の中心と周辺8カ所の9地点に深さ30㎝以上の穴を掘って測定を行っています。
それは①上下の地層間に流れる流の方向と電流値の測定、②酸化還元電圧値の測定、③9地点間の電位差の測定です。
 その結果、良い土地(優勢生育地帯=イヤシロチ)は、九地点がすべて酸化還元電位を示して差が少なく、電流が上から下へ流れて、流れる電流値も多いことが証明されています。
逆に悪い土地(劣性生育地帯=ケガレチ)はその逆になっていて、普通の土地は、それが混在しています。
 この調査の途中で手に入れたのがカタカムナ文献で、その中で、良い土地を「イヤシロチ」という病気を癒す土地の意味で、悪い土地を、気が枯れる土地の意味らしい「ケガレチ」と呼んでいることを知ったといいます。
 戦後まもなくのこの調査で、イヤシロチは全体の15%と非常に少なかったが、そこの特長は、植物の生育が良い。
養鶏場は産卵率が高く、病気の鶏がいない。
牛豚舎は腐敗が少なく、動物は健康で乳も多く肥育が早い。
神社仏閣の多くがイヤシロチで建物の損傷が少ないことが判明したと言います。
一方、ケガレチでは農作物の出来が悪いとか、建物の傷みが速く、会社も業績不良の傾向を示し、工場の場合は不良品が多く、従業員も病欠が他よりも多いこと。
「魔の踏切」「魔の場所」は例外なくケガレチであったとのことです。
そして、全体の55%が酸化電圧と還元電圧が混在し、電流も上向きと下向きが混在する普通(標準)の土地だったと報告されています。
 要約すると、イヤシロチは、植物育成の優良地で、人間の健康地でもあって、物質の耐久性を付与する還元電圧地帯を言います。
 ですから、田畑や工場、会社の土地をイヤシロチにすることがいかに大切であるかということですが、人間の住む家をイヤシロチにすることは、健康を育て、愛と和を育てることにつながりますし、長持ちする安全な家にすることにもなるのです。
阪神大震災の時でも、イヤシロチに立つ家・建物は、耐震性能に関係なく、ほとんど損傷がなかったことも報告されています。
 カタカムナ文献の中には「タカミムスビ」と言って高い所を結んで交差したところがイヤシロチだということや、イヤシロチにする方法が記されていることを楢崎さんが解読しています。
 ところが、戦後の洋風化の嵐は、このような話を真っ向から拒絶して、乏しい科学の枠内のものしか認めませんでしたし、カタカムナ文献をはじめとする上古代からの文献も、その中に記されている素晴らしい科学や精神や文化も事実上封殺され、心ある人々の間でだけ研究され、少しづつ広がってきたにすぎません。
健康や癒しということが正面から取り上げられるようになった近年になって、ようやく公に語られるようになってきたのです。
 そしてさらに、世の人が信奉する科学的であることを実証する真面目な科学が次々と生まれるようになってきたのです。
 先に触れた酸化還元電位についての研究は佐藤稔東京家政学院短期大学助教授の研究論文や中山栄基さんの「長生きする食品、早死にする食品」によって発表されていますし、イヤシロチはゼロ磁場であることが佐々木茂美東海大学助教授によって検証されています。
そのほかにも別に触れる予定の生体エネルギーの研究、グラビトン(重力)の研究その他によってイヤシロチをつくる方法が次々と出てきています。
※酸化還元力とは、電子を与える力、酸化を還元する力のこと で、サビを取り、元に還元する力です。
反対は酸化力で、 電子を奪い酸化させ、サビつかせる力のことで酸化と還元 の電位差ORP(Oxidation Reduction Potential)をmv (ミリボルト)で表すことができる。
ORP測定でマイナス 420 ~プラス100mvが還元位で体に良く100mv以上は酸化電 位です。
 
結論から言えば、イヤシロチはゼロ磁場であり、そこは酸化還元電圧が高く、電流が下へ向かって多く流れているところだということです。
そして、ゼロ磁場にするとそこにはマイナスイオンが多く、現代科学がまだ認めていない宇宙空間の癒しのエネルギーが入ってくると言います。
 風水で良い土地というところもまたイヤシロチと考えて良いようで、気の流れと同時に磁場づくりの考え方と言えるものです。
 イヤシロチを決定づけるのは、周囲に樹々がたくさんあること、山などの高い地点を結んだ線の交差する地点であるという地理的条件が決定的な要素で、そこは、自ずからマイナスイオンが多く酸化還元電圧地で、多くの電流が上から下へ流れているところです。
土地の入手に当たって、そういうところが手に入ればそれに越したことはないのですが、現実には難しい場合の方が多くなります。
 そこで、よい環境づくり、イヤシロチづくり、ゼロ磁場づくりについての具体的方法のいくつかを紹介します。
〈周囲に自然をつくる〉
 自然そのものを作ることはできませんが、可能な限り自然の恵みである木をはじめとする植物を周囲にたくさん植え、育てることです。
 植物がたくさん育てば、そこには自然のゆらぎやマイナスイオンが増えることになります。
見た目にも清々しく、空気もきれいになり、風や光や香りからの癒しを得られることになりますし、自然界の超高周波音を得られることになります。
〈埋炭で大地の電気を改善する〉
 埋炭についてはこれまで何回も触れていますが、改めて整理してみます。
 炭の機能については本誌第12号の特別企画「木炭・竹炭の機能と可能性を考える」で考察したように、脱臭・浄化、湿度調整、マイナスイオンの増加、電磁波吸収、水質改善などの機能とともに、土壌改善・磁場改良の機能があることを明らかにしています。
 これは埋炭によって地球の南北と東西を走る磁力線と電気力線を交差する場をつくり、炭が持っている集電性・蓄電性を生かして電子を多く集め、酸化還元電圧を高めることと、通電性・起電性を生かして上から下への電流の流れをつくる方法です。
 直径1m、深さ1mの穴を掘り、30㎝ほどの炭を埋めて、その上にもとの土を埋めもどすと、そこを中心に半径15mの円内をイヤシロチにすることができますので、広い土地の場合は一辺30mの正三角形の各頂点に埋炭し、三角形を増やす方法をとればよいことになります。
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