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この木どんな木

特異な存在・常緑針葉樹・高野槇 一科一属一種で隔離して分布


マキ科マキ属(podocarpus macrophyllus )
podocarpusはpodos(足)+carpus(果)
種子の付け根が肥大する特徴から
macrophyllusはmacrophyllusはmacro(大きい)
+phyllus(葉)、大葉の
有名な高野山と木曽
 マキはイヌマキ、クサマキもあるが、こ れに対して単にマキ、あるいはママキ、 ホンマキと呼んで本物であることを示す マキは、和名で高野槇と言われるもの。
その名が示す通り、和歌山県の高野山に 多いのでつけられたが、1科1属1種と いう、きわめて特異な種類の針葉樹。
こ の種は、わが国特産で、福島県を北限に 本州、四国、九州と温帯から暖帯にかけ て棲息するが、隔離分布している著しい 例である。
中でも高野山と木曽地方は特 に有名。
昔から木曽五木の一種に数えら れている。
高野山では僧坊の防火樹とし ても多く植えられている。

マキの葉 マキ科に属するものは、世界には約80 種あり、熱帯アジアにも同属のものが見 られる。
イヌマキは、暖かい地域によく 見られる樹種で、静岡地方では、ミカン 畑や茶畑の周囲に垣根のように植えられ ている所もある。
更に普通はマキと称さ れているが、変種に羅漢槇と呼ばれるも のがあり、あまり大きくはならず、庭木 や垣根としてよく植えられている。
―挿話― 百人一種を好まれる方も多い と思うが、かるた取りは、上の句のどこ で下の句につながるかが勝負。
上の一文 字で下の句が連想できる歌は何首かある が、「む」はこの一首  村雨のつゆもまだひ(乾)ぬ槇の葉に     霧立ちのぼる秋の夕暮  このマキはどんなマキだったのかと、 ふと思う。
強い耐湿性と保存性

マキは、一般に尾根筋に多く、他の針葉 樹やブナ、トチなどの広葉樹と混生して いるが、小面積に純林をつくることもあ る。
マキは、若木の時ほど耐陰性が強いが、 きわめて成長が遅いので、林業用の造林 木として植裁れることは少くない。
しか し、銘木類では、30~60年生の造林木を 加工し、出節の磨丸太として床柱や飾柱 にするために、奈良県の吉野地方ではか なり植林されている。
また、高野山では、 20~30cmくらいの小枝を束ねてお花と する生花用に、植林も行われている。
 
マキは、常緑の針葉樹で、高さ35m、 直径1mぐらいにまでなる高木だが、近 年では、このような大木は稀で、高野山 などでは伐採禁止区域に残っているもの が多い。
 樹幹は通直ではあるが、末木の細り方 が大きい。
樹皮は暗褐色で、浅く縦製し、 剥離しやすく、葉は互生した線状皮針形 で、革質である。
葉の上面は濃緑色で裏 面は黄緑色をしている。
 マキには、雌と雄があり、雌は赤くて 甘い実をつけ、食べられる。
お花に利用 されるのは、主に雌の方とされている。
心材と辺材の差はほとんどないが、心材 は淡黄白色、辺材は白色で、年輪はよく 注意して見ないとわからないくらいには っきりしていない。
肌目は精で、木理は 通直。
木乾比重は0.48~0.54(平均値) ~0.65で、針葉樹としてはやや重く、硬 い材質と言える。
 マキの特色は、硬くて保存性が高いこ とで、とくに白蟻に対する抵抗性が高い。
白蟻の害の多い沖縄や暖帯では貴重な建 築用材となっている。
湿気に対する強さ もヒノキやヒバに匹敵すると言われてお り、浴槽や桶などにも良く使われている。
また、潮風にも強いことから、海岸地帯 にもよく見ることができる。
 材の用途は、柱や長押などの造作材、 建具材、フローリングから浴室材まで幅 広い。
他には器具類、桶類などに使われ る。
 銘木としての出節の磨丸太は、奈良県 里滝村で行っていた人口植栽の高野槇を、 出節の磨丸太の珍木として出したところ、 門柱や床柱、さらには吹き抜けの通し柱 として、その自然木らしさが珍重された ことにはじまっており、今後も供給量は 豊富である。
節が多く、変化に富むもの ほど高級品とされ、節の付け根が盛り上 がっている乳節が高価とされている。
   千葉県はマキを県木としている。
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