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巻頭言

人間も自然の営みの中で生きている 


21世紀を迎えるに当って思うこと 〝人間も自然の営みの中で生きている〟
これを本号のメインテーマに定めたのは昨年でした。
テーマだけを決め、内容は全く直前まで定まらないというのはいつも通りの悪いパターンですが、このテーマを考えていくと否応なしに人間について論ぜざるを得なくなりました。
家づくりとは直接関係しないような感じがあるのですが、人間らしさが封殺されている下では、人間についても論じないと本当の生き方、住まい方が見えてこないと考えて稿を起こしました。
それは、〝人間らしさ〟の回復が、21世紀の需要なテーマのひとつでもあるからです。
 もうひとつ21世紀のテーマとなるのが〝日本らしさ〟です。
21世紀は日本の時代とも言われているのですが、私たちは日本の本当の姿を学ぶことができずにきました。
上古代からの日本史が隠蔽され、誤った歴史観が植えつけられていたからです。
 これでは日本らしさが見えないのも、民族性を誇ることができないのも当然のことです。
住まいの文化も民族性を語らずに語り切ることはできません。
 そんなわけで本号の2本の特集は、21世紀の木の家づくりを広げるための〝そもそも論〟のつもりで企画し、20世紀の最後の論考としました。
少しでも本当の日本の歴史と姿を知り、日本という国と民族に誇りを持って21世紀を歩み出す、その足掛りにでもなればと願っています。
 特集Ⅲでは、注目を集め、広がり始めている古い民家の再生を取り上げました。
歴史を刻んで生き続ける日本の民家の伝統を生かしたいと考えて企画したものです。
 また本号では、随所で間伐材を取り上げています。
内容は断面的なものですが、日本の山を守り育てるための挑戦のひとつと考えています。
 ところで、11月もあと数日というところまできて20世紀はいよいよ混迷を深めています。
 身動きがとれなくなってしまって大混乱の20世紀末を象徴しているのが日本とアメリカの政治の世界です。
 当初はアメリカ大統領選挙の陰でわかりにくかった日本の政治は、内閣崩壊への大混乱の中で一応不信任案は否決されましたが、後は首相退陣の花道づくりと後継問題に焦点が移るものと思われます。
これで結着が着いたと考えるのは大間違いで、反主流派による決起からこの先までは、シナリオ通りの茶番劇と見られます。
書き出すとキリがないのですが、森内閣の不人気と自民党の危機をドラスチックに反転させるために、マスコミを煽って大芝居を打ったと見るのが正解のようです。
資本の意志を鋭く読んでいる時事評論家の増田俊男さんは、11月13日と20日付の「時事直言」で、不信任案否決の原則下での茶番劇で、その次の次までの準備ができていると看破しています。
 この茶番劇はともかく、そこまでしなければ政権を維持できない世紀末の政権こそが諸悪の根源で、野党も五十歩百歩です。
21世紀とともに新しい段階をつくるしかないと言えるでしょう。
 一方、アメリカ大統領選挙の泥沼もまだ底が見えません。
最終結着は来年に持ち越されそうな大醜態のアメリカです。
200年前の選挙制度への批判も出ていますが、問題は、その制度矛盾を考慮することもなく世界を支配し続けてきた権力構造が、ひとつの出来事で大混乱に陥っているだけのことです。
陰の支配者も、1州での数百票の差でこのような混乱が起きることは夢にも考えていなかったでしょうから、手の打ちようがないのでしょう。
事態の深刻さは、近代の支配構造が20世紀とともに矛盾の限界に来ていることを示していると言うべきでしょう。
 アメリカの景気は間違いなく下降し始め、ドルと株価はこれから更に下落することは必至で、傲れるアメリカの栄華も終末を近くして21世紀を迎えることになるでしょう。
 世界には、まだいくつもの国で混迷が深まっていますし、経済もいつ墜落するかもわからない低空飛行です。
地球の怒りは人類への警告として発し続けられています。
 20世紀は、留め込んでいた膿を押さえ切れず、断末魔のようにタレ流しながら21世紀へと座を譲ろうとしています。
それは、決して勝ち誇ってのバトンタッチではなく、ギブアップでの投げ出しに似ているとも言えるようですから、21世紀初頭は、まだモロモロの膿を取り除き、傷を癒しながらすすむことになるでしょう。
しかし、それ以上に新しい時代をつくるエネルギーは日々大きくなり、人々の意識も変り始めています。
 大いなる勇気と確信を持って、夢を花開かせる21世紀へと一緒にすすんでいきたいと思っています。
毎年行われる、大阪造幣局の通り抜けの情報や植えられているサクラが紹介されています。掲載されている写真は、実際に造幣局の桜の通り抜けに足を運んで撮影したものです。全体像や花のアップ、葉の様子など、いろいろな角度から撮影された写真が楽しめます。100種類をも超えるサクラの写真は見応えがあり、実際に造幣局の通り抜けに行ってみたくなります。また、写真と一緒にサクラの解説も詳しく載っています。植えられているサクラの種類別に何本植えられているのかなどの詳細な情報もあります。この他にも、全国に植えられているサクラがもとになっている切手が多数紹介されています。 ホームページは 造幣局のさくら  です。
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