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平井信二先生の樹木、木材研究

カワラケツメイ属の樹木
19.ハネミセンナ
 ハネミセンナハネセンナCassia alata LINNAEUSは西インド諸島原産で、英名をringworm cassia、candle bush、seven golden candle sticks、マレー名をgelengang、daun kurapという。高さ1~4mの落葉低木で、小葉は8~20対あり、長楕円形で長さ5~25cmある。最下の小葉は耳状になって葉軸を抱く。葉軸と小葉の中肋に褐色の毛が生えている。長さ50cmほどの狭長な総状花序を腋生または頂生し、黄色の花を密につける。
 花径は2.5~3.5cm。豆果は長線形で長さ15~20cm、翼があり熟して黒色となる。葉は皮膚病に外用し、また下剤、駆虫剤として用いられる。熱帯各地で植栽されている。  
20.ウマセンナ
 ウマセンナモモイロナンバンサイカチCassia grandis LINNAEUS FIL.はメキンコ南部からブラジル北部までと西インド諸島に分布し、英名をhorse cassia、pink shower、coral showerといい、キューバでcanandonga、メキシコ・パナマ・ベネズエラでcanafistula、コロンビア・ブラジルでcanafistolaなど、マレーでkotek、kotek marakという。高さ17mまでになる落葉高木で、原産地ではもっと大きくなるものもある。小枝・葉軸・花序に銹色の毛を生ずる。葉は長さ15~30cmあり、小葉は10~20対、長楕円形で長さは2.5~6.5cmある。腋生または頂生で長さ15~25cmの下垂した総状 花序を出し淡紅色~紅色の花をつける。豆果は扁平な円柱形で長く60cmまで、木質で黒色になる。辺材の幅は広く、心材は淡褐色~濃褐色で肌目は粗い。重さは中庸程度であるが硬い。市場価値はあまりない。鑑賞用に植栽される。  
21.ウラゲモクセンナ
 ウラゲモクセンナCassia spectabilis DE CAN DOLLEは中米原産の常緑小高木で高さ約5mである。小枝・葉の下面・花序に黄褐色の絨毛を密生する。葉は長さ12~30cmで、小葉は6~15対、楕円形などで長さ2.5~6cmである。頂生の円錐花序または腋生の総状花序に径5~6cmの黄色の花をつける。豆果は 細長い円筒形で長さ25~35cmある。熱帯各地で鑑賞用に植栽される。  
22.コバノセンナ
 コバノセンナCassia coluteoides COLLADONは南米熱帯原産の常緑低木である。葉は4~5対の小葉からなり、小葉は倒卵形などで長さ2~2.5cm。総状花序は黄色の花をつける。熱帯から亜熱帯の各地で鑑賞用に植栽され、わが国でも鹿児島県などで見られる。  
23.ヨツバセンナ
 ヨツバセンナCassia fruticosa MILLERは熱帯アメリカ原産で、英名をdrooping cassiaという。高さ5mまでの低木~小高木で、小枝はジグザグに曲がり下垂する。小葉は2対、卵状楕円形などで上の1対では長さ5~8cm、下の1対はそれより小さい。腋生または頂生の総状花序または円錐花序に淡黄色で径が5~7cmの花をつける。豆果は やや扁平な円筒形で長さ15~30cmである。熱帯各地で鑑賞用に植栽される。  
24.その他の中米、南米産のカワラケツメイ属の樹木
 中米、南米にはなお多くのカワラケツメイ属の木本および草本がある。高木となって木材が利用されるものがあるが、量的にはふつうきわめて少ない。熱帯各地で鑑賞用、薬用、緑肥用に植栽されるものもある。それらの二、三をあげる。
 Cassia bicapsularis LINNAEUSは熱帯アメリカ原産の常緑低木で、小葉は3~4対、倒卵形、倒卵状長楕円形などで長さ2.5~3.5cm。散房状の総状花序に径約2cmの鮮黄色の花をつける。豆果は円柱状で長さ13~17cmある。鑑賞、緑肥用に植栽される。
 Cassia biflora LINNAEUSは熱帯アメリカ原産で、英名をbushy cassiaという。高さ4mまでになる低木~小高木で、小葉は6~10対あり、長楕円形などで長さ2~4cm、先端が凹んでいる。花は短い散房状になって頂生し、濃黄色で径は2.5~3cmある。豆果は扁平な円筒形で長さ7.5~15cmとなる。鑑賞用、行道樹として植 栽される。
 ケセンナCassia hirsuta LINNAEUSは熱帯アメリカ原産で、高さ2mまでの常緑の小低木である。全株に灰白毛をを布く。小葉は3~5対あって卵状皮針形など、長さ約9cmで先端が尖がる。腋生の短い総状花序に黄色で径が約2cmの花をつける。豆果は線形で長さ約15cm、密生する毛が ある。薬用となる。
 Cassia apoucuita AUBLETはギアナ、ブラジル産で、仏領ギアナでapoucouita、ブラジルでpau perobaという。高さ30m、枝下高12m、直径60~90cmになる。心材は褐色で黒色の縞が出る。気乾比重が0.95~1.20ときわめて重硬で耐朽性もきわめて高いが加工は困難である。高級な家具、寄木、杭その他に使われるが市場に出る量は少ない。
 Cassia adiantifolia BENTHAMはブラジル産の高木で、ブラジル名をpau pretoという。材は前種同様で、利用も同様である。
 Cassia scleroxylon DUCKEはアマゾン産の高木で、樹幹に深い溝ができる。小葉はふつう3対。材は耐朽性があり、地方的に建築の構造材、造作材に用いられる。
 Cassia ferruginea SCHRADERはブラジル産の高木で、ブラジル名をchura de ouro、guarucaiaという。心材は淡褐色、淡紅褐色で同心円状の暗色の縞が出る。材の気乾比重は0.79~0.90で、フローリング、キャビネット、旋削物などに用いられる。 平井先生の樹木木材紹介TOPに戻る
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