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新・木偏百樹

けやき


高さ40m、直径2mにもなる。暖温帯樹で、本州、四国、九州、朝鮮、中国南部の温帯から暖帯に分布。に生育する。ケヤキは関東を代表する木といわれる が、本来は関東ローム層の台地は適さない。ケヤキは成長が早い上、土地条件に対する耐性が強いからもったのだろう。ケヤキにとって理想的な生育場 所は 日当りのよい山地の渓谷沿いの適潤で肥沃な斜面だ。また中腹以下の比較的低い処にも生育している。宮城県、福島県、埼玉県の各県の木で、市町村で も60箇所以上にシンボルとしている。
ケヤキは古くはツキ(槻)といわれ、古事記、万葉集に詠まれている。江戸時代にケヤキとツキは別物とされていたが現代ではツキを単にケヤキの古名となっている。 たしかに植物学的にはケヤキとツキは同一であるが、材を扱う上では昔からケヤキとツキの区別がされてきた。人や場所により微妙に違うが、およその内 容はツキは成長が早く、重く硬い材で加工が困難であり、材に狂いがでやすい。材質的にはケヤキに軍配があがる。育った条件によって材の性質が違って くるといわれている。「和訓栞」ではツキの語源を強い木によると説明している。
中国では欅は別の木(シナサワグルミ)をさすので、漢字の欅を使うのは誤りという人もいる。この樹を、欅(けやき)とよぶようになったのは、室町時代(1496年 明応5年)に出た「節用集」という当時の国語辞書が、最初で、その後は、「和句解」(1662年)で松永貞徳が、「木目が美しっているの意だが、「けやけき雲の上人」といったように、尊いとかいう意にも使われた。木目にだけでなく、木の性 質や、樹形などから他のものよりすぐれているから、こう呼ばれたのだろう。 日本の仏像にはいくつかの樹種が用いられてきており、多くはヒノキだが、奈良の中国僧鑑真によって創造された唐招提寺には、ケヤキが多い。当時、中 国の仏像に用いられていたチャンチンであるのでそれによく似た木ということでケヤキやになったのだろう。
冬の街を歩いていると街路樹の中で、時々ハッするようなケヤキを見ることがある。葉がなくなり、余計に寒々しそうに見えるが、より形がはっきりわかる。 ホウキを逆さにした感じで樹形の見本のように美しい。そのまま空を引っかいてしまいたい衝撃にかられる。夕焼けを背景にしたシルエットで浮かぶ姿もとて も美しい。
新葉と共に淡黄緑色の小さな花を開く。樹皮は淡褐色、老樹は片状に剥離する。この木を使った有名な場所は京都東本願寺、清水寺の舞台など数えき れない。清水寺の舞台をささえていて、丸柱に見えるが、実は16角である。丸型より力強さが出るのだという。
木材は木理美しく、狂いがなく、水湿にもよく耐えて、保存性の高い優良材である。建築、船舶、車両、機械、楽器、日用品、彫刻など用途は広い。とくに神 社、仏閣、船の竜骨、臼、橋の欄干(らんかん)や橋板、枕木。また最近では大阪のユニバーサルスタジオでしか見られなくなった木の電柱だが、最近までその腕木は他にかえることができ ないとされてきた。
ケヤキの落葉で作った腐葉土は、園芸用土として最も良質であり、鉢物栽培やキク作り、盆栽などに広く使われる。天然記念物のケヤキの巨木は数多くあ るが、一番の巨樹は山形県東根市の「東根の大ケヤキ」。
井上靖の「欅の木」を最近読んだが、と主人公は優良会社の社長だが、ケヤキを愛する老人が真の主人公で、ケヤキの保護運動を描いている。30年前 に書かれたものとは思われない、現在にこそよく合う話だ。
学名
Zelkova serrata
にれ科
ケヤキ属
英名
Japanese Zelkova Sawlleaf Zelkova

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