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新・木偏百樹

わたのき

アオイ科ワタ属の植物の総称。辞書、辞典によっては草となっていることもあるが、広辞苑や、大型の国語辞典、専門植物書などには一年草または木本性 植物と記載されている。 ドイツ語ではBaumwolle(バウムヴォッレ)といい、直訳すれば、「羊毛のなる木」となる。
紀元前5800年ころのメキシコの遺跡から実が、ペルーでも前2400年のワカ・プリエタ遺跡から織物が発見され、古代より栽培されていたことがわかる。
ワタノキの生育には15- 18℃以上の温度と日照を必要とし,酸性土壌には弱いが、塩分に対しては各種作物のうちでもっとも強いほうであるため、各国では塩分の多いアルカリ性 土壌で栽培されるのが一般である。
素人が棉を栽培して、できた蒴果[さくか](コットンボール)から糸をつむぎ、木綿[もめん]に仕上げる一連の作業も行っている人もいて、書籍もある。(財)日 本綿業振興会が毎年無料で希望者に綿の種プレゼントをしている。地道な努力は2005年でもう31回目になる。
ザ!鉄腕!DASH!(日本テレビ系列2004年2月22日)で ワタノキの種蒔きから収穫して棉でお守りを作るまでを見ることができた。寒さ対策のために、途中からビニールハウスを作っていた。収穫されたのは、たっ たひとつの小さい棉であったが、とても柔らかそうで、出演のTOKIO達は頬すりをして、収穫できたことを感激していた。
私も自宅近くの錦織公園で、棉が栽培されていているので、花や実をホームページの題材用によく写真撮影に行ったが、触るとほんとうに気持ちがいい。< br /> 棉として利用されるのは実に出来た白い繊維で、純粋にセルロースから出来ている。繊維の真ん中は中空になっていて、形は偏平になっている。そのため 保温性がある。
綿は綿糸、綿織物、綱、布団綿、脱脂綿などにされ、綿火薬、レーヨン、セルロイドフィルムなどの製造に用いられる。綿実からの油は良質、しかも安価なた めてんぷら油、サラダ油、マヨネーズ油として適し、マーガリン、セッケンの原料にもなる。油を絞ったかすも飼料や肥料として利用される。若芽はアフリカや 東南アジアで食用としても利用される。
棉の生産は16世紀頃、新しい品種により、生産は伸び、江戸時代は庶民の衣服用に定着した。各藩では、ワタ栽培の振興に努め、日本人のもっとも主要な 衣料繊維として利用された。明治初期まで近畿地方を中心に生産が行われていたが、その後日本の綿産業は世界最大規模になり、安価な外国の原綿を 輸入するようになった。このため国内のワタ栽培は急速に減少し、いまでは商業栽培は皆無の状態になった。 私が始めて就職した会社が日綿実業(後のニチメン、日商岩井と合併して双日に)だったが、同じ総合商社に東洋棉花(後のトーメン)があるが、どうして綿と 棉の違いがあるのか、トーメンの人に聞いた事がある。一般的には棉は植物のワタ(原綿)で、繊維製品になったワタは綿になるのだが、東洋棉花は三井物 産の「棉花部」が独立して創設された会社で、三井物産の部名をそのまま継承して社名にしているという。
学名
Gossypium spp.
アオイ科
ワタ属
英名
Cotton Plant

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