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新・木偏百樹

ひば

明日桧、翌桧、アスナロ、、アスヒ、クサマキ、シロビナ
日本固有の樹種。本州から九州に分布し、関東北部・東北北部・木曽に多い。生育はきわめて遅い樹木。 厳密にはヒバという木はなく、木材、建築業界で使われている名である。植物学的には本州中部から四国、九州にも見られるものがアスナロで、北海道から 本州の関東北部まで分布するアスナロの変種がヒノキアスナロで、別名青森ヒバ。能登半島へ移入されたヒノキアスナロは、アテと呼ばれている。木材の 流通としては一括してヒバとして呼ばれている。
枝葉、樹幹、根株などに香りがある。木材の匂いは決していい匂いというわけでもない。
幹は直立し、葉はヒノキに比べて厚く大きく、鱗片状で粗剛な感触、濃緑色で光沢がある。
いつ頃から「ヒバ」と呼んだかは不明だが、近代では東北森林管理局青森分局に保管されている「明治41年施業案説明書」の文書中にヒバという名称がで てくる。
アスナロの語源を「明日はヒノキになろう」に由来するというのは誤りで、古くはアテヒといわれ、高貴なヒノキという意味であった。「明日はヒノキになろう」の 最初のきっかけは、清少納言の『枕草子』だが、現代で決定的にあすなろを印象づけたのは井上靖の『あすなろ物語』である。 物語についての解説をいくつか調べると、あすは檜になろうと願いながら、永遠に檜になれない悲しさなどと、後ろ向きというか、元気がない人生の話のよう な意味でとらえているものが多いが、井上靖は目標を立ててそれに向かって進んでいくということが大事だと、いいたかったのではないだろうか。あすなろ物 語を記念して、伊豆近代文学館の井上靖宅の玄関にあすなろの木が植えられている。 有名な青森ヒバは神社・仏閣などの建築用材として用いられ、岩手県平泉の中尊寺金色堂、青森県岩木町の岩木山神社楼門数多く残されている。「ヒバ 普請」はシロアリ・ダニ・ゴキブリを寄せつけず、3年間は蚊が入ってこないと言われている。
またヒノキチオールを最も多く含んでいるが、これを含む木は世界でも稀で、その名前から桧に含まれていると思われがちだが、桧にはあまりなく、青森ヒ バが群を抜いて多い。。発見当初からそのたぐいまれな抗菌力には大きな関心が持たれ、医療、農薬、食品など多くの分野で研究が進められている。
木材ははよく水湿に耐える。耐朽・保存性は高く、地中・水中での耐性はヒノキに優る。 用途は、建築、家具、器具、土木材、橋梁、船材、車両、彫刻、抗菌まな板、漆器、風呂桶。樹皮は火縄として活躍し、水もれをふさぐ素材や、屋根葺としても 重要だった。また、日本最初の地下鉄(銀座線)の枕木として使用された。
知名度か低いためか、運賃コストの問題か青森ヒバの土台を使用する地域は限られている。しかし耐久性、耐湿性、抗菌性やシロアリ対しての防蟻効果が あることから、ヒノキ、クリを以上の住宅用土台の最高級品といえよう。
学名
Thujopsis dolabrata
ヒノキ科
アスナロ属

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