)が急逝されて、早七ヶ月、昭和から平成へと大きく変動したただいま、改めて中川先生のご生前での、まことに巾の広いご活動の、数々を想い起して、感慨深いものがございます。
中川木材店社長としての、私共とのおつき合は、新星和不動産はもとより、私共の親会社である日本生命の関連事業のなかで、もう十数年にもなりましょうか。
その間変ることなく、よりよい品質の木材を、適正な価格で供給していただきまして、私共の事業展開の活性化にとりまして、誠に貴重なご協力にあずかっておりました。
これはひとえに中川先生の、木材供給を天職とされたなかでの、豊かな深い識見と、卓抜の経営力のたまものであったと、感銘ひとしおでありました。
先生亡きあと、新社長を中心に、社員ご一同一丸となって社業に邁進され、着実に業績を伸長されておりますこと、ご同慶のいたりでございます。
私、従来より木材店社長としての中川先生は当然として、「木」そのものに係るもろもろの、専門知識の豊富なこと、木材業界はもとより、その周辺事業に於て、アカデミックな素晴しいリーダーシップを発揮されている方である。
と承っておりました。
私事となり恐縮でありますが、新星和不動産が一昨年木住協近畿支部へ入会いたしまして以来、支部総会、幹事会等の、行事に副支部長代理として出席させていただいておりました。
中川先生は常にそれら行事の席でのかけがえの無い、良きチェアマンとして議事の円滑且効率的な運営進行に、全力を傾注されておられる姿を私、本当に身近に拝見いたし、「木」と木造軸組工法の改良発展に注がれた中川先生の情熱が怖しいほどひしひしと、私のなかへ伝ってまいりました。
このことはまだ昨日のことの様にまざまざと心に焼き付いております。
まだ末長く一層のご指導を頂戴してゆかねばと存じておりましたところでのご急逝、かえすがえすも痛恨のきわみでございました。
これからも中川先生が私共に遺された「木を愛する心」を真の自分の心として、私共業界の更なる発展に向って、努力を重ねて、その成果をあげることが、天国の中川先生への何にも優るご恩返しであろうと、信じております。
どうぞ安らかにお眠り下さい。
拙文ではございますが、中川先生を偲んで追悼の粗辞とさせていただきます。