成瀬理事長より是非との事でありますので思い出のまま拙文を書きました。
中川のお父さんが、天国より書きなさいと云ってる姿が目に浮かびます。
中川さんとの最初の出会は、連合会と商工中金との共催で開催しております、トップマネジメント研修会でした。
世田谷にある商工中金の研修所で、二泊三日の合宿です。
ロイドメガネをかけ、笑顔で、紳士的で、勉強熱心の方でした。
兎に角、弁護士さんと差しで疑問点を聞いておられました。
その後、総会・ブロック会・役員会等でお会いしますが、何時も変らない態度と笑顔でおられ、そして工団連を励まして下さいました。
思い出の一つは、創立二十周年記念事業であります。
パーティーは経営者が自らホストとなり、歌謡大賞の受彰曲をご披露された事であります。
文化を愛す自由人の発想。
これが中川式ではないかと思っております。
さぞ練習に励んだ努力が、今何処へ行っても胸を張って、大声でカラオケを楽しむ経営者となっているでしょう。
中川さんが、アンコールの拍手をたたいているのでしょう。
「なべ奉行」と云われる人で、初めから最後まで他人が楽しく味っているのを喜こんでいる人。
遊び心の原点を持っている人。
それが中川のお父さんではないか。
中川のお父さんは、非情に好奇心と向上心を持っている人でした。
二十五周年記念事業の一環として、「あたらしき大地」と「木材団地音頭」を企画されたことであります。
自ら作詞と共に又コーラスの一員として参加されております。
工団連の会員の方々で、こんなに多才な方はいないのではないかと思います。
将に好奇心と向上心を最大に発揮された成果がこのレコードであります。
いわば大地と樹木のように密着したもので切り離せられないものです。
「大地」が好きな中川のお父さん。
流行の最先端を行く中川のお父さん。
三重高等農林学校の馬術部がそれである。
もう最近はゴルフ・テニスはダサイ。
乗馬服・革の長鞍・白い手袋・帽子などまさにリゾートウェア・ファッション。
腕前はオリンピック候補。
数十年前に実行している人。
読むことは人を豊にし、話し合うことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする。
これらの組合せはトップを目ざす人にとって絶対必要な三種の神器である。
そして一人の父親は百人の教師に優る格言等を皆様に子供達に無言で教えてくれた人。
それが中川のお父さんです。