山に働く者の行事として、霜月七日すなわち11月 7日に恒例の山之神祭りがある。
山小屋では、霜 月に入ると小屋の近くに地形を選び山の神をお祭り する。
そして六日、山の神の好物とされる大きなぼ た餅を作るため小豆を煮はじめ、一方、小屋の責任 者である庄屋はご馳走の買い出しに走る。
一夜あけて七日、午前中に総がかりでご馳走をつ くり終え、午後から無礼講で酒を飲みつづける。
近在の者はぼた餅を土産にわが家へ、また酒の勢い で町まで出かけ2、3日は戻らない者も出た。
今日でも昔ほど盛大ではないにしても祭りはつづ いている。