学校銀行 10月13日
子ども達は毎日、誰かしら学校へ小さな通帳と一緒にお金を持ってくる。
それは1000ルピアだったり、500ルピアだったりとバラバラなので気が付いたのだが、持ってこなくてもいいようである。この間、そのお金はいったいなにか?と集計している先生に尋ねたら、とっても面白い話をしてくれた。
先生は全学年の子どもの名簿に誰がいつ、いくら持ってきたかをきちんと記録する。そして、学年が上がるときにまとめて個人に返金する。そのお金は新しいノートや文房具を買うお金になる。親の方も一気にお金がいると困るが、毎日の積み立ての中から新しい学期を向かえるのは気が楽だろう。(日本の修学旅行積立金と似てる。)
また、途中でどうしてもお金がいることがあったらそこから使えるらしい。だから、別に貯めたくない子ども、その出費も無理な家庭は別に学校貯金をしなくてもいいわけだ。子どももおじいちゃんとかおばあちゃんにお金をもらったら、「その一部を学校へ持って行きなさい。」と躾られているらしい。さらに、ある程度、学校でまとまったお金は町の銀行へ預けられる。その利子は学校で一番貧しい子ども達へ割り振りされる。という図式になっていた。利子がその様に使われるのはとってもいいことだと思う。その先生がまた、話上手な方だったのでとっても感動した。なのに、
「この記録の仕事はとっても疲れますわ。給料に入ってないのにね。面倒だからみんな嫌がってね。いつも僕がしてるんだよ。」と言うからがっくり。
この宗教の先生(イスラム)はその後、ジャカルタでアメリカ国旗を燃やしてるデモの写真をみて悲しそうに、
「人が亡くなった時は熱くなってはいけない。一番心を静めた者が導いてくれる。」とも話してくれた。これ以上人が亡くならない方法がきっとあるとおっしゃった。やっぱり、ええ人や。