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マングローブが津波を防いだ

・読売新聞  2005/2/16
マレーシアでマングローブ林を保護しようとする機運が高まっている。昨年末スマトラ沖地震による津波で、ペナン島があるペナン州では55人が死亡し、約300人が住む島西海岸の漁村パンタイ・アチェでは3メートルの津波が見舞われたが、パンタイ・アチェでは小舟が30隻壊されただけで、家屋は破壊されずに済み、犠牲者も漁に出ていた2人だけという最小限の被害で済んだ。なぜなら、マングローブの群生林が「緩衝装置」の役割を果たしたからである。州政府環境局によると、マングローブ林で守られた漁村の被害は小さいとのこと。実際、津波にあった地域のマングローブ林をみると海に面した部分はなぎ倒されていたが、数メートル奥の樹木はびくともしていなかった。この効用を重視した政府は、乱伐で激減したマングローブの植林や伐採制限に乗り出した。マングローブの植樹は1988年から民間団体の「ペナン沿岸漁民福利協会」が、地元漁民とともに3万2千本の苗木の植樹を行ない、州政府に伐採中止を働きかけていた。アブドラ首相は先月、マングローブ林について「高波に対する防波堤としての役割を果たすので、手をつけるべきではない」と指摘し、大規模群生地を保護地域に指定するとともに、津波で破壊され たマングローブを再植林するように関係機関に要請した。政府は現在、マングローブ群生地の保護、育成を目的とした「国家自然計画」の策定を進めている。承認されると20万本のマングローブの苗木を集め、全国の植林可能な地域に植樹される。州政府環境委員会のテン・チャン・イェオ委員長は「所掌の旗振りでよりスピーディーに、効果的に植樹事業が進むだろう。NGOや学生を巻き込み『自然の防波堤』づくりに取り組みたい」と話す。

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