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新日鉄化学が間伐材利用

・日本経済新聞 2010/4/17

2010年度中に新日鉄化学ではスギ、ヒノキなどの間伐材から抽出した成分を製鉄原料に利用する実験をに始めると発表。これは石炭の一部代替をめざすためのものである。成長過程で二酸化炭素を吸収している植物由来の原料は燃焼時に二酸化炭素を出しても実質的に排出ゼロとみなされるということで、実用化すれば鉄鋼業の二酸化炭素排出削減になる可能性がある。この実験は、栃木県森林組合連合会などと連携して実施される。2012年度までに技術を確立し、間伐材収集なども含めた事業モデルの構築をめざしている。抽出するのはリグニンと呼ばれる接着成分で、木材の成分のうち約2割がこのリグニンである。製鉄所で石炭を蒸し焼きにし高強度のコークスをつくる時に必要な粘結材として活用を見込んでいる。粘結材には通常コールタールなど石炭製品が使われている。コークス炉に投入される石炭の5%程度を粘結材が占めている。実験では粉状や木片状にした木材に電磁波の一種で電子レンジなどに使われているマイクロ波を照射し、リグニンを液状化し抽出する。これを熱処理し木質バイオマス材料にする。新日本製鉄の研究用の炉に投入し、コークスの品質への影響やどの程度の割合まで代替が可能かなどを検証するという。新日鉄化学はコークス炉でリグニンが熱分解され得られるタールを樹脂原料などに使う予定である。間伐材由来の「バイオタール」は環境負荷が低い原料であり、間伐材の利用拡大や付加価値向上にもなる。

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