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木材流通とは

第4章 木材供給の変化をどう見るか

国産材供給は昭和六〇年から成長期に入る

さて、そうした問題をかかえながらも、木材供給の変化から見ると、外材供給は減退期に入ってきているわけですが、一方、国産材の場合にはこれと逆で、五五年から準備期、六〇年から成長期に、地域によっては六五年迄が準備期で六五年以降が成長期に移り変わっていくと思います。

 戦後植えてきた我が国の人工林は、次のグラフのような齢級構成になっています。一~六齢級(一~三〇年生)の人工林が多く、このために五~六年前からこれら人工林の間伐をどう進めるのか、そこから伐出される大量の間伐材をどう販売するのかが大きな政策上の問題にもなったわけですけれども、わが国では平均して三五年~四五年で主伐するのですから、あと五~一〇年経ったら、国産材の供給量は増大します。

 例えば、昭和三七年の森林蓄積量は一八億九、二〇〇万?だったのが、昭和五六年には二四億五、四〇〇万?に増大しており、このうち人工林は、昭和三七年に五億二、〇〇〇万?であったのが、昭和五六年には一〇億五、四〇〇万?になっており、昭和三七年対比二〇二%と二倍の蓄積量となっています。日本の木は成長率が低いと思っている人が多いようですが、昭和三七年から五六年の一九年間にどんどん伐採しながらも森林蓄積量は倍になっているのです。人工林一千万haということは、現在の人口が一億二、〇〇〇万人、世帯数三、八〇〇万ですから、一世帯で杉、桧を植えた山林を約八〇〇坪持っていることになります。約八〇〇坪の人工林は平均の住宅約三軒分の木材を供給できることになる。

 現在では、木材のよさは木材関連業界の人よりも一般大衆の方がよく知っています。木は我々を暖かく包んでくれる。森へ行けばフィトンチッドという物質の名は知らなくとも、すがすがしい気分にしてくれることは知っている。ただ、日本の森林の蓄積が沢山あって、日本の国産材がこれから大量に出てくる状態にあることを、ほとんどの人は知りません。したがって、世界の森林資源と日本の森林資源の状態を、多くの人に知ってもらう必要があります。戦後四〇年にわたる営々とした山づくりの結果、日本の森林の蓄積量は着実に増えつづけていることを、一般大衆、さらには関連する建築業者などにひろく知ってもらうことが必要です。

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