木の香り

木の香り

1970年万博と2025年万博における「木の香り」の比較です。
木の香りは文学的には「良い香り」と表現されがちですが、実際には心地よいものから強烈なものまで幅広く存在します。
◆ 1970年(大阪万博)
1.カナダ政府館
館内は心地よい木の香りが漂っていました。
ピラミッド形の外観は、外側全面に一辺50cmの鏡を約4万枚貼り込んだ独特のデザインで、建築面積は約3,000坪。今回のアメリカ館(約870坪)よりも大規模です。米松集成材を主体とした木造建築で、日本で当時最も大量の木材を使用した構造物だったと考えられます。施工は大成建設。 2.ブリティッシュコロンビア州館
米松の丸太をそのまま立て込んだ、きわめて特徴的な建物で、高さは約50メートル。木の香りはしましたが、いわゆる“良い香り”とは言い難く、製材所の土場の匂いに近いものでした。施工は清水建設。
3.ニュージーランド館
二階建ての木造建築が5棟連なる構成で、建物自体は木の香りを感じられました。しかし1階レストランでマトンカレーを多く提供していたため、館内は常にカレーの匂いが勝っていたのを覚えています。施工は戸田建設。
◆ 2025年(大阪・関西万博)
1.イタリア館
館内に入ると非常に豊かな木の香りが感じられます。他のパビリオンと異なり、CLTを化粧せずにそのまま露出させているため、木材本来の香りがよく出ています。穏やかで落ち着く空間を演出しています。
2.アラブ首長国連邦館
入場直後に、畳やゴザを思わせる懐かしい香りが漂います。ここに乳香の甘さがほんのわずか加わり、独特の雰囲気をつくっています。ナツメヤシの葉軸200万本を巻いた柱の効果で、16メートルの高い天井と合わせて、荘厳さが際立つ空間です。
3.アメリカ館
並んでいる時点から微香があり、特に雨上がりにはより強く香ります。原因はウッドデッキのベイヒバ(yellow cedar)。ヒノキ科の木で、日本では“ヒバに似ている”ことからベイヒバと呼ばれています。香りはヒノキとは異なり、独特で、人によって評価が分かれます。初期はかなり強い匂いだったようで、スタッフの方も「最初は正体が分からず困った」と話していました。
4.杉を利用したパビリオン
日本産杉を使用したパビリオンも複数あり、とくにバーレーン館、北欧館のレストラン、氷のクールスポットなどでは、杉らしいやわらかな香りが感じられます。 ■ 1970年万博の木材データ一覧
https://wood.jp/12-product/expo70wood/
■ 2025年万博の調査ページ
https://wood.jp/12-product/expo2025/
掲載日
2025/12/1
写真
8枚
URL
https://www.facebook.com/wood1911/posts/pfbid02hHhUdqRLReTL58YbATkZm1ZyMXnmZMTyhaMHzA62zpc7WYCQDvftQuQbXMammGUNl 

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