マレーシア館の屋上デッキについて

マレーシア館の屋上デッキについて

【マレーシア館の屋上デッキについて】
マレーシアという国には、個人的にもご縁があります。私は以前、ボランティアとして留学生支援に関わっていた際に、2名のマレーシア人学生と出会いました。その後も家族ぐるみで交流が続き、現地を訪れたこともあります。さらに木材関連の視察としても、2度ほどマレーシアを訪問しました。
また、以前にはマレーシア政府の若手幹部8名がIT視察の一環として当社を訪問され、社内のパソコン環境やネットワーク事情などをご覧いただいたこともあります。
当社のエクステリア部門では、マレーシアから商社を通じてウリン材などの木材を輸入しており、その商社と連携して、ささやかながらウリンの植林活動にも取り組んでいます。
さて、今回注目したいのは万博のマレーシア館の屋上デッキやパビリオン前のウッドデッキに使用されている木材です。マレーシア産の最高耐久材とも言われる「ウリン」ではなく、「セランガンバツ」が使われているのはなぜでしょうか。
セランガンバツは耐久性に優れ、ヒノキよりも強いとされますが、ウリンには及びません。ウリンは非常に硬く、マレー語では「kayu besi(カユ・ベシ)」=「鉄の木」と呼ばれるほど。一方、セランガンバツは「selangan batu(セランガン・バトゥー)」と呼ばれ、「中間の石」といった意味を持ちます。名前の由来からも、ウリンの方が一段と強靭であることがうかがえます。 近年、ウリンは産出量の減少により価格が高騰しており、6か月間という万博の仮設建築に使用するにはコスト的に不合理と判断されたのかもしれません。
なお、セランガンバツは複数の樹種を含む商業名であり、中には耐久性の低い材も含まれるため、使用には注意が必要です。実際に、セランガンバツを使用したウッドデッキが3~4年で腐食した事例を何度か目にしています。
今回の投稿には、興味深い施工方法が使われたデッキの写真も添えていますので、ぜひご覧ください。
掲載日
2025/7/7
写真
5枚
URL
https://www.facebook.com/wood1911/posts/pfbid0fwdnH7XiAuZoYcuJvGG7WwkFusiipjU8po6qZ1BSKkwr5iSBTVuq2jqUT3QBwtkgl

▲目次に戻る

 創業1911年 
 堺市美原区木材通1-11-13 TEL:072-361-5501
古物営業表示  特商取法表示  その他サイト関係  V9.1
©1996-2025 NAKAGAWA WOOD INDUSTRY Co.,Ltd
創業1911年 
会社概要  
587-0042 大阪府堺市美原区木材通1-11-13 TEL:072-361-5501 FAX:072-362-3341
©1996-2024 NAKAGAWA WOOD INDUSTRY Co., Ltd All Rights Reserved.