v N11
花博政府館で間伐材を利用
4月22日に投稿したものですが、最終ボタン押し忘れたのかもしれません、反映していませんでしたので、
再度UPします。
花博の時、政府館で間伐材を利用した構造物を加工、納入しましたが、業界ではあまり知られていません。
同じ政府館で別の棟でも九州の間伐材を利用したものがあり、小国町の間伐材利用ということで、大きなニュースになり新聞、雑誌、テビなどで報道されました。マスコミ対策をしていなかったのが原因と思います。その時の話です。以下担当者ブログより。
今から35年前、大阪で開催された花博の時に政府間の構造物を金属と間伐材の混合材で作ることになり、
その間伐材を弊社が納入したことがあります。
当時の建設省の担当の方が何人か来られて打ち合わせをしましたが、
曰く「材料にひび割れがあってはいけない。」
「芯のある間伐材は乾燥すれば必ず割れます。割れない材料を納入するのは不可能です。」
と説明をしても納得されませんでした。
「それでは私の言っていることが間違いなければ政府館を作るのはあきらめるのですか。」
と質問しましたが、私の説明は信用されず、
京都大学の木材担当教授に確認されて、同じ答えが返ってきたらしく。次のようになりました
「割れるとどれぐらいの強度が落ちるのか確認する」
かくて、ひび割れはないが乾燥していない材料とひび割れはあるが乾燥している材料、
それぞれのサンプルを作って工業試験場で破壊試験をしたところ・・・・・。結果は
★★乾燥してひび割れの入った材料の方が、ひび割れがない未乾燥の木材よりも強度がある★★
(木は乾燥すると強度がアップしますので)
と言うことが判明し、納入される間伐材はひび割れがいくらあってもかまわない(その方が強度が上がる)。
となり、これほど検査が楽な材料納材はありませんでした。
当時、このように実際に破壊試験をして本当かどうか確認すると言うことを判断される建設省の担当官の判断に驚くとともに、
木材以外の建築材は、このようにしてシェアを伸ばしてきたんだろうなと感じたことを思い出します。