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サザンイエローパインの日
昨日は「サザンイエローパインの日」という記念日でした。
これは大阪に2001年開園したテーマパーク・USJの開園日が3月31日だったことと、その中で大量につかわれた木材が米国産のサザンイエローパインで、3(サ)3(ザン)1(イエロー)の語呂合わせの2つが合致したため、記念日になったのです。米国農務省や米国の木材団体も日本にあらたな木材の輸出拡大のチャンスとばかり、会期後2回もセミナーを開いたほどです。
このテーマパークと木材は非常に関係があります。
東京のディズニーランドと比較するとよくわかります。同じ年に開園した東京デイズニーシー(TDS)とUSJ、当初のコンセプトから比較してみましょう。
「ディズニーの夢がかなう場所」と「ハリウッド映画の世界を体験できる」が大きなコンセプトです。「子供たちが主なTDS」と「大人が主のUSJ」。「安全性が一番で、次に見た目のTDS」と「見た目が本物で次に安全性のUSJ」などが考え方の違いです。ここでUSJの見た目が本物というのは例えば200年前のアメリカの港湾施設、桟橋、デッキや杭は本物の木材を使っています、西部開拓時代は塀や門、柵やデッキは木造です。それらを大人が見ても本物に見える事が重要、つまり擬木ではダメと考えているのです。
屋外(エクステリア)に使われた木材は1200立法メートルでその内の850立法メートルが先に述べた米国産のサザンイエローパインだったのです。その他の樹種としては国内の杉間伐材、カナダ産のウエスタンレッドシダー、ロシアのエゾマツ、ニュージランド産のポンデロッサパイン、日本信州産のカラ松が利用されています。
ラグーン周辺の護岸の材や丸太は常時水面に隠れていますので、簡単に取り外せません。
そのため防腐処理も日本でなく、米国の産地で日本より強力な薬剤と処理で行っています。一般的には、軽い木材を日本に運び、日本で防腐処理をした方がはるかに安くあがるのに、わざわざコストのかかる米国から重量のある材を運んだのです。
ちなみにこのサザンイエローパインはすべて植林された木です。
多くの方にこのUSJと木材の関係を知って欲しいと考え、USJセミナー・見学会を2回、会社創立90周年祝賀会・見学会、その他団体のセミナーと見学会などを2001年に開催しました。
ここでのコンセプトなどは開園前後の株式会社ユー・エス・ジェイ時代のもので、現在とは異なります。
USJセミナー・見学会
https://wood.co.jp/.../nakagawa/history/2001-usj-seminar.htm
会社創立90周年祝賀会・見学会
https://wood.co.jp/.../nak.../history/2001-90shyunen-usj.htm