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日本初の万国博
54年前の今日、日本初の万国博が大阪・千里で開幕しました。会期は184日間です。私はその前後1年間、日本万国博覧会協会でFB担当として働いていました。職場はお祭り広場でした。
さて、今回は日本初の万博と木材に関する話題に触れます。海外館は59館、国内企業は30館の建物がありましたが、驚くべきことに日本は木の国と呼ばれながらも、木造建築や木材を外観に使用したパビリオンが存在しませんでした。これは、当時の日本が木材を忌避し、プラスチック、アルミニウム、ステンレスなどが好まれていたためです。木材は古くて時代遅れの素材と見なされていました。伝統的な高級住宅や一部の宗教的建築に伝わる技術や知識は残っていましたが、木材に関する教育は専門学校や大学では行われていませんでした。また、法律では木材は燃えやすく腐りやすいという一面的な見方が広まり、木材の使用を制限する環境が整っていました。
一方で、海外館では木造建築や木材を外観に使用した建物が多く見られました。これらのパビリオンを見ると、海外の進んだ木材利用に対する羨望を感じました。
木の情報発信基地には、海外館で木材を利用したパビリオンをまとめて紹介しています。
https://wood.co.jp/12-product/expo70wood/