v N11
**
週末、大学の最終講義に出席しました、そして矢野浩之教授の研究についての興味深い内容を共有いたします。
矢野浩之教授は京都大学生存圏研究所(大学院農学研究科協力講座)で長年にわたり研究されてきましたが、令和6年3月末日をもって定年退職されることとなりました。
最終講義は、京都大学宇治キャンパスの宇治おうばくプラザ きはだホールで行われ、テーマは「セルロースナノファイバーとともに」でした。
最終講義は、教授のこれまでの研究内容を2時間ほどにまとめて講義する機会であり、その後に懇親会が行われるのが一般的です。
学生や卒業生、産官学などで交流のあった企業の方々が集まり、学生から高齢の方までの異業種交流会のような雰囲気でした。
内容を一部ご紹介しますと、
化学処理による木材の音響特性改良ということでストラディバリウス並みの音色に変える。
同様にスーパーウッドギターの生産と販売がされました。
タイヤの軽量化
ミッドソールに活用したシューズを商品化
ソフトクリームに0.1%ぜるだけで溶けにくくなる
プラスチックを繊維強化プラスチックに変え、自動車の部品に
ヤマハのウータースクータに利用
試作した自動車を時速100㎞/hでの150㎞の走行試験。
16%の車体軽量化による11%の燃費向上
この実車は京大宇治キャンパスにあり、誰でも見ることができます。(総合研究実験棟エントランス)
興味深いことに、定年退職後も矢野先生は同じ京都大学で特任教授として研究を続ける予定です。彼の研究分野は木材に関連し、ノーベル賞の可能性があるとさえ言われています。
写真は矢野先生が一昨日の講義で使用された資料から。
矢野先生の研究が木の未来にどのような影響を与えるのか、今後の展開に期待が高まりますね。