個人フェィスブックに先ほど掲載しましたが、40年前に読んだ西岡常一・小原二郎共著の「法隆寺を支えた木」を読み直しました。なぜか新鮮でワクワクしました。きっと忘れていたのと、昔と今では私を取り巻く状況が異なるのでしょう。
そのため「木の情報発信基地」の「木の特長」に追加ページで加えました。従来の19項目から4項目増やしました。
今日は「木は電磁波を通す」という項目です。
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2020年12月にプレス発表された内容に驚きました。木製の人工衛星を開発するということです。京都大学と住友林業の共同プロジェクトです。その数か月前に、京大・仲村教授と住友林業社員との2人の飲み会での話がきっかけで、とんとん拍子に進み京大・住友林業共同での研究契約を締結することとなりました。 『宇宙木材プロジェクト(通称:LignoStella Project※1)です。2023年には木造人工衛星(LignoSat※2)を打ち上げ、さまざまな木材物性評価や樹木育成研究を行うとのことです。背景にはその4年前に宇宙飛行士の土井隆雄氏が京大宇宙総合学研究ユニット特定教授に就任し、「宇宙における木材資源の実用性に関する基礎的研究」を立ち上げていることもあります。
その発表の中で人工衛星に木を使うメリットとして下記のことが述べられています。 1.木材は電磁波・地磁気を透過するので、人工衛星を木造にすればアンテナや姿勢制御装置を衛星内部に設置でき、衛星構造を簡素化できる。 2.運用終了後に大気圏に突入する時、木製人工衛星は完全に燃え尽きます。いままでの人工衛星では燃焼時に大気環境等の汚染源となる微小物質(アルミナ粒子)が発生し、今後より多くの衛星で打ち上げられる状況では、ほっておけない状況と指摘されていました。
※1 LignoStella(リグノステラ) Ligno(木)と Stella(星)の造語で本プロジェクトにて命名。
※2 LignoSat(リグノサット) Lignoと人工衛星(Satellite)の造語で本プロジェクトにて命名。
写真は京都大学提供