今朝のテレビ放送で女性でもウッドデッキが簡単に作れますという番組がありました。視聴していて驚きました。テレビ局ともあろうものが、メチャクチャな作り方です。リフォーム番組でもずいぶんいい加減なものもありますが、ウッドデッキに関しては黙っておれません。2つの事に対して大きな誤りがあります。数年後に利用される家族と一般の方にがっかりされることになります。また木材についての悪い印象が拡散されます。
1.以前にもこの公式ページでご紹介させていただきましたが、金具付き束石は使ってはなりません。一見便利そうで、強度的にもよいように思われますが、使うのは間違いです。テレビでは束石の金具と大引きとの接合にインパクトドライバーを使う様子が長い時間放送されて中学生くらい女の子だ喜んで作業しています。
理由は、住宅の土地は必ず沈下します。沈下する度合いは場所的に一定ではなく、バラバラです。土の中の構成が異なるからです。テレビでは4箇所に束石を利用していましたが、4箇所の地面の沈下が異なります。そうすると金具で大引きを固定していますので、大引きはチグハグに下がります。当然床板はたわみます。これを修正するのは素人では無理でプロでも困難なことです。
束石が移動出来ないからです。もし束石と束や大引きとが接合されていなければ、簡単に移動でき、土を加えたりすることが簡単にできます。
2.足場板は今世間で人気を集めています。中古品は新品よりも高く販売されていて、意匠的に内装、外装に利用されています。店舗などで、耐久性はないくてもかまわないという考えです。テレビでは新品の中古足場板を利用していましたが、国産スギは屋外で利用するには不向きな木です。杉の赤みの部分は多少耐久性がありますが、5年ももたないでしょう。
このお家も床板が早期に腐ってきて、「やっぱり木は腐るからダメやね」という感想になってしまうのです。
私たちは常々、木材に関しては正しい知識を持つて欲しいと訴えでいますが、力不足でなかなか普及しません。
ウッドデッキなどの木製エクステリアには、まず木材選びを正しくしないといけません。誤っている木材会社も残念ながら結構存在します。これらのことは当社が木製エクステリアのパイオニアでの施工やお客様が組み立てた例など40年以上の経験から証明されています。
写真はテレビで放送されたイメージ図です。