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木は生産時よりも強度があがってゆく
今年は会社公式フェイスブックページでは当社商品だけでなく、木の情報も発信してゆきます。
今年もよろしくお付き合いください。
フェィスブックの担当である私は、10年近く、大阪市立大学で毎年講義を持っています。工学部で技術経営論の一講座です。テーマは時代の変化にどのように対応するかという話で、タイトルは
「変化への対応、蝋燭の製造からウッドデッキ製造まで」
というものです。100分間の講座で、今年はZOOM利用によるものでした。
さて、私で9代目になるわけですが、江戸時代千葉の浪人をしていた祖先が和歌山の御坊に移り、そこで蝋燭の製造を始めました。そこから林業になり、8代目(中川藤一)で大阪に店を出し、土木仮設材の仕事を始め、住宅用木材、木製エクステリアと変遷してきました。会社には必ず危機が発生しますが、私が代表になっての32年間に12の危機がありました。そのへんのことを話すのですが、せっかくの機会なので、毎回木の話も15分ほど話します。工学部の学生ですが、木や木材の知識はありまんので、ぜひ少しでも知ってもらおうというわけです。木材の特徴19の中で一番、みんなが驚くのが,木は生産時よりも強度があがってゆく(曲げ強度、圧縮強度について)というものです。針葉樹は特にこの傾向が強く、国産のヒノキであれば、伐採後200年間が強度が上昇し、1300年くらいで、生産した時と同じ強度に戻るというものです。
鉄、アルミ、ガラス、コンクリートなどの人工素材は製造時が一番強く、時がたてば弱くなるのがあたりまえです。自然の木は特別な性能があるのですね。ですから法隆寺の五重塔は現在でも存在するのですね。