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*日本最大丸太輪切り *
当社は一般の方向けのDIY自作ウッドデッキなどを製造販売していますが、仕事として多いのは一般住宅のウッドデッキや公共工事、公園、博覧会、テーマパーク、イベント関係、商業店舗などからの様々な木に関わる特殊工事です。
予め設計されたものを工事する場合もありますが、当社で企画設計して施工する場合も多いです。ともに共通するのは世界にひとつしかないものということです。
今日ご紹介するのは当社の特殊な仕事のお話です。
1981年に神戸港に造られた人工島ポートアイランドに6ヶ月間にわたって神戸ポートアイランド博覧会が行われました。72haの会場で1610万の来場者で60億円の純益をだしたおかけで、その後の地方博の火付け役となった博覧会です。
大手出版社からの依頼で芙蓉グループパビリオン(グリーンエアドーム)のメイン展示に世界最大の丸太の展示をするので手伝って欲しいという依頼がありました。
最終的に丸太加工、運搬、現地据え付け施工、解体、運搬、現地据え付け施工の仕事を、この出版社から請け負いました。施工が⒉回あるのは、博覧会終了後に「神戸森林植物園」に再設置したからです。
アメリカから運ばれてきた樹齢2000年のジャイアントセコイアは、当時世界最大の大きさで、これ1個しかありませんので、加工するときに失敗して割ってしまったらとんでもないことになります。
しかし直径が5m以上、しかも表面は樹木が切り倒された時の凹凸のあるままの状態でした。
これを加工できるような大きな製材機は日本にはありません。結局、この丸太を立て起こして、周りにガイドを作って、芯まで届く長いチェーンソーを製作して切断しました。
博覧会が終わったあと、六甲の植物園に設置するのですが、問題は輸送です。トラックに立てた状態で運ぶと信号機に当たって運べない。(高すぎる)
しかし寝かせて運ぶと片側2車線分が必要です。
かくて交通量の少ない夜中に前後をパトカーで守ってもらいながら、道路封鎖しながら大阪から神戸の六甲山まで運びました。
植物園の展示棟が完成する前で屋根のない状態で、大型クレーンで天井から下ろし、無事再度の設置することになりました。以後ほぼ40年になりますが、現在も多くの来園者に驚いてもらっています。
40年前の当時の写真と現在の展示の写真です。(当時の社名は中川木材店でした)