当社は日本で最も最初に木製のエクステリアを開発した会社です。昭和55年(1980年)に大阪国際見本市に間伐材の木製エクステリアを出展し、その後たえず木製エクステリアの研究、開発を行ってきました。
当時は木材はすぐに腐る、変形するなどと言われましたが、研究の結果、それは「正しい知識」ではなかったのです。
腐る、変形するのは事実ですが、木材の種類によってすぐに腐るものから、半世紀耐えるものまであります。変形や収縮の問題は、発生する力を反対に利用したり、許容範囲内に納めたり、それらの欠点が出ないようにすることです。
しかし、これらの正しい知識は大学でも専門学校でも学生に教えていませんでした。FB担当者は非常勤講師で毎年大阪市立大学工学部で講義していますが、木材の収縮が方向によって25倍も格差があることを教えると、非常に驚きます。多くの学生は木に興味を持ちだします。
また、木製のエクステリアを販売、施工している会社(木材業界も含めて)もこのことを考えていないようです。
今日はこの例が顕著に表れるウッドデッキ手すりの話を致します。
デッキ手すりを柱と床板とで金具で止めている例を見かけますが、柱を挟む方法はしてはならないことです。
柱の図を見ていただければおわかりでしょう。
木は経年変化で必ず縮みます。縮む度合いは長さ(高さ)方向が1の場合、柱断面の半径方向で12.5、年輪の接戦方向で25となります。それで柱の辺が縮み小さくなりますので、金具との間に隙間ができて、柱がぐらつくのです。ウッドデッキを展示してあるところで手すりを揺らすとガタガタするのはこのためです。柱を挟み込んで固定するのは、木材物理に反することです。
当社は木材の欠点が最も少ない方向、つまり長さ方向と床板を接着する方法で設計しています。従来から製造している一体型と春から発売した独立型の2つのシリーズともこの考えです。
一体型はユーザーがボルトで固定するので、毎日、緩んできても簡単に絞め直すことができます。抜群の強度です。
独立型は簡単取り付けを優先させ、雨などの耐久性を考えた構造となっています。
特許などの事もあり、現在、当社及びOEM先のウッドデッキ以外はこの工法を利用できません。