今日は大学のリフォーム工事の例をご紹介します。
この大学は日本で最も進んだ木材研究者達がいて、歴史も古く、住宅・建材メーカーなどが委託研究を頼むところです。将来ノーベル賞を受賞する人が出てくるのではと思ったりもします。また当社もエクステリア材の腐朽試験をするときにはお世話になります。
さて、依頼は中庭の枕木のやり替えです。枕木舗装が腐朽しているからです。けっこう傷んでいますが、地面に敷いているので、踏み抜いて大ケガをする危険性はありません。材質はハードウッドのケンパスです。
ケンパスは、ハードウッドの中でも防腐剤が浸透しやすく、クレオソートという強烈な防腐剤を含浸させ、線路の下に敷かれていました。
近年話題になったようにクレオソートは発がん性があります。それで、それを含んだ中古枕木は一般ユーザーへの販売が禁じられています。
そこで、材料を変えてリフォームしました。ウリンを利用しました。色の濃淡がアクセントになり、モザイク感を醸し出しています。ただ経年変化で同じような褐色に変わっていきます。
当社の今までの実験でもウリンは土に直接設置していても腐りません。セランガンバツやイペが腐ってきてもウリンはびくともしませんでした。
おそらく相当の年数が利用されるものと思います。