今日から楽天は強引にいわゆる「送料無料化」に進みます。不条理なことは多々ありますが、関連で述べたいと思います。
当社八代目になる中川藤一が戦後、大阪に店をだし、丸太の仕事を始め、ゼネコンさんに販売を開始しました。当時大阪は復興期から高度成長時代を通して建築事業が多く、木材業も忙しく、多くの同業他社が同じような仕事をしておりました。
しかし当時は優越的な地位にある会社が小さい木材会社に一方的に圧力をかけることはあたりまえで、トラック運賃を貰うことができませんでした。配送料金を伝票に入れると、その分は引かれ、クレームとなって怒られました。配送費は材木屋の負担となっていたのです。景気が悪くなると、配送費が経営を圧迫し、大阪の業者仲間、全国の木材業者が一体となって送料を頂けるよう、行動を起こしましたが、どうしても経営に苦しい会社が仲間を裏切り、送料無料で受注してしまうのです。そして、全国的なキャンペーンは有名無実というか形骸化してしまいました。
近年になり、必要な費用はコストに含める、優越的地位の乱用はダメ、などの社会認識がでてきました。
特に運送会社の通販大手からの低価格運賃受注やドライバー不足、そして過重労働の問題が明らかになり、配送の実態があきらかになり、適正費用が必要との認識が出来てきました。
ようやく時代が、実態のある費用は必要という風潮になってきたのに、楽天の影響で、送料は買い主には無料で販売主が負担して当然というのにもどってしまうのかと心配です。
当社ではウッドデッキなどの施工もしていますが、同様のこととして、前に取り付けてあるデッキの解体や残材処理、何日もかかるような設計、ガードマン費用などがあります。
当社では見積もりにはこのように実際にかかる経費はそのまま記載させていただいております。
反対に残土処理があるのにもかかわらず、記載していない業者がいれば、注意です。