前回は当社で開発した金物でしたが、今回はビスのお話です。
最近のウッドデッキを自作する場合にビスの重要性は非常に高まっています。
以前主流であった針葉樹のウエスタンレッドシダーなどの場合は、何の問題なくデッキ用木材にビスを打ち込むことができます。しかし現在の主流はハードウッドになり、すべて固い木です。特にウリンは通常のビスでは使い物になりません。途中で簡単に折れてしまいます。
ウリン製のデッキを発売した当初、当社では日本で手に入る硬質木材専用ビス等すべてのビスを利用しましたが、満足のゆくビスがありませんでした。
たたがビスと思われるでしょうが、実はウッドデッキ完成にはアキレス腱になります。たとえば途中で折れると、それ以上埋め込むことも出来ず、抜くこともできません。当社スタッフでは取り除くことはできますが、一般の方では無理です。このことで当社製品購入にかかわらず、いろんな方からの悲鳴や問い合わせがありました。
そこで知り合いの鋲螺(びょうら)メーカーに私達のノウハウを含めた製品仕様で製造してもらうことにしました。当然すぐにいいものができるわけがなく、何度かの試作、商品改良を経て、やっと満足のいくものができました。業者、同業者からの依頼もあり3年前からはビスのみでも販売も始めました。
このビス(NMSビス)は100%折れないものではありませんが、ウリン用ビスとしては世界で最も折れにくいビスとなっています。もちろん日本製になります。
写真は実験したもので、3社のビスと当社ビスの3回試し打ちの比較です。
A社のビスは1列目は途中で止まったため引き抜く途中で折れました。2列目は途中で折れました。
B社のものは2本とも途中で止まりました。C社は1列目は正常、2列目は途中で折れました。当社ビスは1列2列とも正常でした。