キッドテッキの開発その5です。
前回までは部材としてウエスタンレッドシダーのものばかりの時代でした。
レットシダーはカナダ大使館が日本に強力に売り込んでした木材でした。
触れ込みではウッドデッキでも三、四十年は腐らない、耐久性のある木で、白蟻にも強いという話でした。
私たちの業界にはよくある話で、耐久性に関しては話半分に聞かないといけません。
そこで当時の京都大学木材研究所に依頼して腐朽試験を行いました。詳細は割愛しますが、大使館、領事館のPRどうりでないことが判明しました。その後わかったことですが、白蟻にも弱くはないですが、強くもないことです。
そのためウリンなどの耐久性のあるものを商品化したかったのですが、一般の方の技術レベル、利用できる工具などの環境を揃っていませんでした。その後何年か経たときに、ちょうど良い時期と思い、ウリン材を利用したキットデッキを発売することができました。先の研究所でウリンも試験体を出していましたので、ウリンが相当な耐久性があることはわかっていましたから、塗装などの保護膜なして、何十年の耐久性を期待できます。
ただ、ウリン材をキット化するのにも困難がありました。ウリンはソリや曲がり、ネジレなどの欠点がある木です。試行錯誤の試作のあと、ロングパネル化することができました。
現在オールウリンのキット商品は当社だけしか生産していないと思います。そして女性でも組立している方も出てきています。
この時代は作りやすいレッドシダーと耐久性のあるウリン材を利用したものと2つの樹種で何年間か発売しておりました。
写真はすべてキットデッキ ハード/ウリンのお客様組み立て例です。