今日はちょっと変わった要望の店舗デッキをご紹介します。
エイジングウッドデッキ ~堺市西区ひまわりひまわりCountryエントランスデッキです。
以下担当者ブログより
堺市西区にある雑貨とハンドメイド+犬猫グッズのお店です。
ひまわりCountryさまの真相店舗エントランスデッキを施工させていただきました。
ファーストコンタクトはお電話でのお問い合わせでした。
ご希望どおりのウッドデッキを提案してくれる業者がないどころか、見積さえしてもらえないとのこと。
無垢の木材を希望しているのに、人工木材を『提案してくるとか。
ウッドデッキに対する半端ない愛情で、受話器から煙が出てきそうです。
1時間以上お話しました。
■那須高原のイメージ
■きれいすぎず、大工さんの弟子っ子が作ったような粗い雰囲気
というご希望です。
ご要望がイメージ的なので、施工途中で『イメージと違う!』ってことにならないかと、しりごみする業者さんの気持ちも理解できるような気もします。
でも、
こういうこだわりの強いお客様は大歓迎です。
ご要望を満たすことができると、その分ご満足度合いが伝わってきます。
ショールームで材種をご確認いただき、この当社ホームページや担当者ブログで施工例をご確認いただき、
図面で仕様を、実際に使用する木材を写真でご確認いただき、おまかせいただけることになりました。
住宅兼店舗の、店舗前のエントランスデッキです。
土足で毎日ハードに仕様されることになるので、ハードウッドをおすすめするつもりでしたが、
ご希望の『那須高原のイメージ』を具体化するには、ハードウッドのソリッドさよりソフトウッドのナチュラルさが必要です。
レッドシダーが最適です。
施主さまが愛された前のお住まいのウッドデッキもおそらくこれです。
粗い雰囲気を出せるアウトレット材もあり、コストダウンもできます。
「10年もてばいい」ということなのでレッドシダーでもOKなのですが、FLが低く、湿気が逃げにくいので、
外構業者さんに土間コンを施工してもらうことになりました。
『きれいすぎず、大工さんの弟子っ子が作ったような粗い雰囲気』
これを実現するためには、いつもの職人にはまかされません。
まあ、大阪のインバウンド景気に湧く某有名テーマパークでは、「100年前のアメリカの大工が施工して20年経過した雰囲気」という、
エイジング工事をやってのけた当社ですので、やってやれないことはないのですが、もったいない。
担当者がソロ活動しました。
使いやすいエントランス機能を果たす大きなステップと、間仕切り的な手すりがついています。
このウッドデッキのデザイン的なポイント、小枝不動産(関西人限定)ならモザイクをかけてラストまでとっておくところですが、
避けて通れません。
床板の小口を切り揃えず、あえてのランダム仕上げ!
海外では機能の必要性だけで作られたウッドデッキやボードウォークで見ることができます。
かなり適当に床板をばらまいているように見えますが、実は番号を振り、順番通りに並べられています。
どこから登っても降りても、ステップが最低限の奥行きを確保できるよう、ウッドデッキ本体とステップの床板の出し入れを調整しています。
「曲がったり、節が抜けているぐらいのほうがいい」とのご要望にピッタリのアウトレット材がありました。
表面がエイジングされていても、切れ味良くカットされた小口では興ざめです。
輸入されたままの粗いカット面が残っているものはそちらを見せ、両面カットしないといけない板は、
手間を掛けて荒らくしました。
見よ、創業107年を誇る中川木材産業に代々伝わるエイジング技術を!
でも、違和感なく経年劣化した雰囲気がでていませんか?
土間コンクリートは目立たないよう小さ目に寸法設定し外構屋さんに図面を渡しました。
ウッドデッキの跳ね出しでカバーしています。
在庫期間が長く、日焼けや反り、節の抜けなど、
素材だけで見ていると使いみちのなさそうな板でしたが、
このようなコンセプトでウッドデッキを作ると、
普通ではできない個性的なものができ、
とても楽しくやりがいのある仕事でした。