今日は一般の方がウッドデッキを作成する上で必ず使う束石の話をします。
日本でDIYが健全に育たない理由の一つになるのですが、DIY雑誌や教則本で指導されている方法が、一般の方向けではない場合が束石の扱いにもあることです。
ウッドデッキの場合で言うと「基礎は本格的なものにしないといけない」と言う考え方です。
ウッドデッキは建物と接合しませんので、施工後、デッキ全体が沈んでも問題は発生しないにもかかわらず、一般の方には困難で、さらに欠点の多い方法を一般の方に説明していることが多いのが実状です。
つまり一般の教則本で指導しているデッキの基礎(束石)の作り方はデメリットばかり多く、お勧めできません。
一般の方がデッキを作る場合、お勧めの方法は単に束石を地面に設置するだけの方法です。
これは次の理由によります。
・地面を掘削して砕石を入れて転圧する教則本のとおりに基礎を作っても、
一般の方がされた程度の基礎であれば基礎は下がります。
しかし下がった場合に実質的に補修ができません。
これが単に束石を地面に設置しているだけであれば束石を外して、
土を入れて元にもどせば簡単に補修ができます。
・教則本の方法では費用もかかりますし、何よりも重労働です。
さらに束の位置を正確に出すのは困難です。
特に、束の位置でデッキの直角が決まるような束とデッキの柱を共通化しているような場合は、
束の位置が正確に出ていないとデッキが綺麗に仕上がりません。
斜面地や何らかの理由でデッキを建物と固定するような場合は、
教則本の方法よりももっと本格的な基礎をして頂く必要があります。
しかし、そのような基礎をすべきデッキは少数で、さらにその場合は、
基礎のコンクリートにLアングルで束を固定するような作業が必要になり、
どちらにしても一般の方がされるには無理があります。