二つの日本最大丸太輪切り
「①日本で最大の丸太の輪切り」と「②日本で最大の完全な丸太の輪切り」をご紹介します。
①は神戸六甲にある神戸市立森林植物園の森林展示感にあるジャイアントセコイアです。
1980年、神戸でポートピア博覧会が開催されました。
その中で芙蓉グループのパビリオンで世界最大の木を設置すると言うことになり、当社が学研さんより加工、設置の仕事を請け負いました。
アメリカから運ばれてきたのが樹齢2000年のこの木は、当時世界最大の大きさで、これ1個しかありませんので、切断などの加工を失敗して割ってしまったらとんでもないことになります。
しかし直径が5m以上、しかも表面は樹木が切り倒された時のガタガタの状態でした。
これを加工できるような大きな製材機は日本にはありません。結局、この丸太を立て起こして、周りにガイドを作って、芯まで届く長いチェーンソーを製作して(写真の左に建てて展示してあるのがそうです)、切断しました。
博覧会が終わったあと、植物園に設置することになり、こちらの仕事も受注しました。
問題は輸送です。トラックに立てた状態で運ぶと信号機に当たって運べない。
しかし寝かせて運ぶと片側2車線を道路封鎖してしまう。
かくて交通量の少ない夜中に前後をパトカーで守ってもらいながら、大阪から神戸まで運びました。
植物園の展示棟が完成する前で屋根のない状態で、大型クレーンで天井から下ろしました。
現在も多くの来園者に驚いてもらっています。
②は当社応接コーナにおいてある丸太です。普通大きい丸太というのは中が腐ってきます。中身まで残っている完全な木としての丸太輪切りとしては日本最大ということです。
どうして日本最大と証明したのかというのは、1970年からそのように宣伝していますが、未だにクレームがついたことがありません。特に大阪鶴見であった万博、花と緑の博覧会のグリーンミュージアム(フジグルーープ、農林省などの連合 バルビゾン派から素朴派までの絵画の展示,木製クラフト展示)にそのように明示して展示していました。
この丸太は米国オレゴン州、オリンピック州有林で伐採されたもので、米国シンプソンティンバーから当社に寄贈されたものてず。
米材船の杭丸太用材のオンデッキに乗せられて、大阪に着きました。
それを3枚に切断し、2つを社内展示、ひとつを花博に展示しました。
年輪を数えましたら樹齢は645年でした。直径2.2メーター 円周6.72メーターあります。
材質はダクラスファーで日本では米松といい、住宅の梁などに利用されている木材です。