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公共工事のウッドデッキ
今日は公共工事のウッドデッキのお話をしましょう。
大阪と奈良の、和歌山の県境、金剛生駒紀泉国定公園には、
「府民の森」という、自然を身近に楽しめるように整備された自然公園が、南北に9つあります。
そこには自然の森を活かしつつ、手軽に散策できるように整備されており、
そこにはボードウォークや木柵、ゲート、看板など、中川木材産業のショールームといえるように施工例がたくさんあります。
その府民の森のひとつ、四条畷市にあるむろいけ園地のボードウォークに行って見ましょう。
(私たちは大型で不特定多数の人が利用するものをボードウォーク、住宅などで家族などが利用するものをウッドデッキと呼んでいます。)
最初に施工したのはおそらく1993年ですから、25年も前ですね。
「湿生花園」と言われる湿地帯の散策用に作られました。
デッキの上でシートを広げて、お弁当食べてる家族も散見されます。
池にはカワセミが急降下することもあります。
やはりこういう自然の中には、鉄や人工木材ではなく、自然の木材がぴったりです。
ただ、いかんせん湿地帯、加えて枯葉や生い茂る雑草!
最も最悪の環境で木材にとって腐る要因だらけです。
少しずつ補修していましたが、ちょうど10年経過したころ、全面改修となりました。
でも規模が大きくて担当者は苦労したみたいです。
全容の図面もUPします。
小さい四角が長さ3m、
それがこれだけ曲がりくねり、しかもアップダウン。
解体した廃材の撤去や、新たな資材の搬入もすべて人力です。
担当者の苦労はここを何往復したことか。
もくもくと運んでいたそうです。
また、湿地帯なので施工も大変だったそうです。
足場板を何重にも敷き、そのうえ長靴で作業していました。
加えて、工事時期は来園者の少ない冬場限定。
大阪とはいえ山の上なので、時には雪が積もることもありました。
結局、3ヵ年計画で全て改修しました。
新旧の写真をUPしています。
材質ですが、国産のヒノキとスギを利用しています。耐久性を考えたら海外産のハードウツドを利用すれば、倍以上持つのですが、日本の林業を考えて、自治体は国産材を指定しています。