役所主導の談合と24m杭丸太】
もう随分昔の話になります。現社長が会社に入社した頃ですから45年くらい前です。
当社の創業時の仕事は杭丸太の加工と販売です。
そんな中で最も長い丸太が24メートルでした。
杭丸太というのは1本の木で通直で゛真っ直ぐでなければいけません。
また水中で腐らないとことが条件です。当時は国産のクロマツやカラマツ等を利用していましたが、長いものは日本では手に入りませんでした。
それらの条件に合うのは米国のダクラスファー(米松)以外にありませんでした。
当社では当時の総合商社ニチメンに依頼し米国のシンブソンランバーからダクラスファーを杭丸太用として輸入していましたが、コンクリート製の杭が普及したため、その当時は輸入がなくなっていた時です。
大阪市の用度課から24メートル杭の入札がありました。
久しぶりに、ニチメンを通し、シンブソンランバーに依頼し長い丸太を探してもらいました。
長く折れやすいので木材船の中には積み込むことが出来ず、オンデッキに積み込んでもらいました。
愛知県の衣浦でこの丸太を下ろし、そこから機帆船で岸和田に運びました。
当時の当社岸和田支店は岸壁を持っておりましたのでそこで直接陸揚げし、先を尖らせる加工をして、警察の許可を取り夜間に大阪市内の現場に配送しました。
当社では現在までこの長さの記録はやぶられていません。
本数は60本くらいだったと思います。
談合が不正と言われていますが、当時は大阪市港湾局から依頼されて、輸入したわけで、入札参加する他の6社ほどの会社は当社に入札価格を聞いてきて、当社価格以上の金額を入札したわけです。
もし他社が入札すれは、1週間以内に米国に発注して、輸入しなければなりませんから、不可能ですよね。
つまり役所主導の談合というわけです。