今日はウッドデッキの改修工事をご紹介致します。
豊中市K邸です、写真は改修前の様子もupしました。
和風庭園に面した濡縁風ウッドデッキ。
材質は高級家具材としても知られているチーク。
施工当初は『ウッドデッキ』たは呼ばれていなかったはずです。
なぜなら、50年前に作られたものなのです!
ビックリです。
いくら軒下になっている部分が多いと言っても、
50年はすご過ぎますね。
やはりチークは木材の王様です。
航空母艦や戦艦の甲板はチーク材を利用していたのも頷けます。
施工当初は小端立て(長方形の床板の断面を立てる貼り方)で施工されていたものを、
板の隙間が大きすぎて歩きにくいということで、床板を半割にして間を埋めたそうです。
微妙に庭側へ勾配がついています。
意図的なものか、震災の影響かは不明ですが、
水の滞留を軽減し、耐朽性をアップする要因となったのでしょう。
手摺や床下構造は、苔は生えているものの、まだ使えそうです。
床板のみウリンで貼り替えることにしました。
解体してみると、大引と床板があいじゃくりになっているという手の込んだ構造でした。
完成写真は施工後2.5ヶ月程経過しており、すでに色が濃くなっています。
濡縁の雰囲気を残しつつ、歩き心地や既存構造との強度的なバランスも考慮し、
床板は40mm×90mmというサイズを使用しました。
規格サイズの45mm×90mmを、反りを修正するため5mm削っています。
50年間頑張った旧デッキへの敬意も踏まえ、それに見合った最高級リフォームを目指しました。
刃物で削った床板は、艶めしく光っています。
やがてシルバーグレーへと移ろっていきますが、
モザイクのような色の濃淡が感じられるこの時期はいいですね。
和風庭園、高級感と落ち着きのある建築との間を違和感なくとりもっています。