社長 経営体験発表する

いまの得意技を生かしていっそうの発展を期してください
いまのお話を聞きながら、二代目社長 の苦労というものをしみじみ思いました。 お父さんが突然亡くなられて、 必ずおこ 社内の内紛に苦労しながら、それまで 頼りなかったあなたが奮起して変わって いかれたのは立派なことです。
私はいつも、経営者は会社の仕事が、 つまり自分の仕事がなによりも楽しくな ることが経営の要諦だと思っています。 その点では中川さんは及第点を差し上げ てもいい、よく頑張っておられると思い ます。実際に自分の仕事が面白いと思っ ていらっしゃるから、ハードワークにも かかわらず健康を保っておられます。 問題は、あなたが説いておられる会社 の理念や経営方針に、社員がどれだけ同 調して頑張ってくれる雰囲気を作ってい くかということです。
それから、販売先が工務店さん中心の 普通の木材業と違って、一般のお客さん を相手にした、創意工夫の生かせる部門 を作っておられることは非常に結構かと 思います。企画部門も作っておられますから、自分の得意技であるところの木材 の経験をさらに伸ばしていかれたらいい と思います。
いろいろな商品開発を行っておられま すから、ここ数年の売上の横バイもそう いった工夫が実って伸びていくのではな いかと思います。
木材業は地味にみえますが、中川さん は地球環境のことまでたいへん興味を持 って勉強されて、そのなかで今後の道を 考えておられますので非常に伸びていか れると思います。
一つだけ言いたいのは、これから先、 大企業の社長になっていかれるわけです から、坊やみたいなヘアスタイルはやめ てください。おそらく、人間には格好も 必要なのです。 スポーツをみても、強い 人はフォームがきれいです。うまくなっ てフォームがきれいになっていくのと、 フォームから入ってうまくなっていくの と二通りありますが、いずれにしろ姿か たちを考えることも経営者としては大切 なことです。