中川藤一所有の馬「初菊」を鶴田浩二、美空ひばり主演の映画「あの丘越えて」(昭和27年作品)に提供。ある時マスコミ関係の方からこのことの確認問い合わせがあり、注意深く映画の中の馬の初菊と美空ひばりさん、らの確認をしました。山を馬で駆けるシーンは軽井沢の浅間牧場でロケをしています。
初菊は大阪の乗馬クラブにおり、そこで映画撮影の一部と映画のスチル写真を撮ったと思われます。
現在この映画全編が
ユーチュープに公開されています。
映画の中で15秒目、1時間11分44秒目、1時間12分54秒目の3回で初菊がでています。つまりひばりさんが乗るところ、乗っている、乗って少しだけ動くシーン等です。
牧場を走っているシーンはすべてひばりさんの顔が確認できず、すべて専門の人の代りと思われます。この馬は他の馬に比べ非常におとなしい馬でしたので、主演者が乗っても危険がないようにと選ばれたのだと思います。
馬の識別は顔の白い模様(星といいます)です。最大3頭の馬が役についていたのでしょう。ただ15秒目のシーンは初菊に間違いないと確信はするものの、背景が浅間牧場なので、何か特殊な撮影をしたのか、私ではわかりません。
オリンピック候補馬ナホア号と中川藤一。
ナホア号は、1932年のロサンゼルスオリンピックで金メダルを取った西竹一騎兵中尉とウラヌス号のようにもう一度日本人にがんばってもらいたいと言う願いから、ハワイの日系人達がお金を出して日本の馬術連盟に寄贈した馬。
中川藤一が大阪府の馬術連盟の理事長をしていた関係から、桜ノ宮の大阪馬術協会で預かってオリンピック候補場として調教していたが、脚に故障があり、メルボリンオリンピックには出場できなかった。もし出ていたら中川藤一がメダリストになっていたかもしれない。