木材供給システム優良事例コンクール 3月7日
バネラーの一人として
中川木材産業㈱ 中川勝弘
あたえらたテーマ
「今まで取り組んできたこと、こ れから取り組もうとしていること
そして、地域の木材流通にどのように影響をおよぼすか」
社内対策
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社内戦略と社外戦略にわけて話をします。
社内では1.スピード、2.コストダウン、3.情報共有、4.企業文化の向上ですが、情報共有についてはLAN構築し、ペーパーレス化を推し進めました。社内会議は5年前から完全ペーパーレスで行い、議事録も同時並行し、会議が終了した時点で、完成しています。この会議システムは私たちの木材団地の理事会でも2年前より採用しペーパーレスで行っています。50名程度の会議参加者でも行えると思います。またデーターベースは20年前より入力しているものがあり、木材に関するあらゆるデーターを構築しました。
ホームページ
社外戦略ではホームページによる情報発信をしております。ここでは先ほどのデーターベースから、データーを少しずつ掲載して、木に関するあらゆる情報を掲載しています。会社としては広報の役目と割り切っていました。というのは、まだまだビジネスになるとは思っていなかったのです。私たちの仕入先会社や得意先会社の人々が全員メールアドレスを持ち、1台以上のパソコンを使うようになれば、ビジネスになると思っていました。ビジネスになるとは販路拡大と購買先などで経費面でより安く仕入れることが出来、コストダウンになることです。
このホームページは昨年から売り上げが増えてきており、ようやくビジネスに使えるようになってきました。今後より力をいれます。
ホームページがないと生きてゆけない
今後の影響ですが、
ホームページやITというのは確実に影響を与えます。
今までの考え方を変えなければならないのは、「ホームページなどは積極的に経営する行為」と思われていたのが、「ホームページなどのITを利用していない会社は生き残れない」ということです。ここでは時間の関係で詳しく話せませんが、確実にそのような時代にきています。
新たな流通システムの商品
また、当社の新たな流通システムの業務を最後にお話しします。
流通には「商流」と「物流」があります。昔は「商流」は長く、複雑で「物流」も長く、複雑でした。宅急便などの物流の変化で、「商流」は長く、複雑で「物流」は短くなりました。いわゆる直送です。
次の段階はホームページなどのITの利用で、「商流」は短く「物流」も短くなりました。
そこで、これからは、すべてということではないですが、少なくとも一部にはこのような流通(?)もでてくると思います。商流」は短く「物流」はなくなるということです。
商品名は
自然木フェンスというものですが、今までの木のフェンスというのは、木を限りなく人工化しようと考えたものでした。またそのように考えないと製造や施工がうまくゆかなかったからです。
当社の
自然木フェンスは自然の丸太、末口元口が異なっていても、曲がっていても、ねじれてしてもそのままでフェンスに使えます。この自然木フェンスを製造や施工するのに、高度な機械は不要です。従来からのマシンの組み合わせで可能です。設備投資に費用がかからないのです。つまり製造方法と金具にノウハウがあるのです。商品を販売するのではなく、ノウハウや技術移転を売るものです。特に間伐材などの地域の木材を地域の業者がそれを利用して商売とするものです。
間伐材など、単価の安いものを発送するのは運賃コストがかかり、採算が合いません。その地区で取れた、間伐材を、その地区で利用すれば、運賃コストはあまりかかりません。当然、その商品が魅力であるもので、なおかつ特許などで守られていなければいけませんが。
このようにモノが動くというのではなく、情報(ノウハウ)が動くビジネスが広がると思います。