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失った「鎮守の森」として

・産経新聞  2004/11/4
 日本初のナショナル・トラスト運動が神奈川県鎌倉市で起こって40年。この募金による自然保護運動は、心のよりどころとなる風景を守るという、新しい自然観を定着させてきた。今日に続くナショナル・トラスト運動の先駆けになったのが、天神崎の保護運動であり、当初は否定的な周囲の反応をよそに、地元の 故外山八郎氏が「天神崎の自然を大切にする会」を結成したものである。結果、この募金は故郷を離れた人や都市住民が大半が占め、億単位にもなった。都市住民が募金をするという状況は天神崎だけでなく柿田川でも起こっている。では、なぜ自然と離れた都市住民が募金をするのだろうか。昭和61年にナショナル・トラスト運動を社会学的に分析した国立公害研究所の調査報告によると、テレビや新聞で知った自然と絆を持とうとする現代人の精神性からだとしている。現代の日本人は、身近に自然がなく、メディアを通し自然を知る。実体の自然を失った人々は精神的なつながりを求め、映像や活字に「鎮守の森」を見つけるのである。ナショナル・トラスト運動はこれらの人々と自然との架け橋となり、各地に国民の「鎮守の森」をつくる役割を果たしているのである。

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