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都心の植樹活動

・読売新聞 2011/7/30

60階建ての超高層ビル「サンシャイン60」の裏にある東池袋中央公園(東京都豊島区)の入口には「いのちの森 記念植樹」のプレートがある。2011年1月1日現在、日本一人口密度が高い豊島区は、09年から「グリーンとしま再生プロジェクト」という植樹活動をヒートアイランド現象の軽減、多様な動植物の生育などを目的として始めた。東池袋中央公園の他にも、すべての区立小中学校や清掃事務所、児童館、公園など、83カ所に約2万5600本を植えた。複数種をわずかな空間に密集させて植えることが特徴である。密集させてもその土地に自生していた木であれば自然淘汰され、手入れしなくても森を維持できるそうである。植える樹種は、シイやタブ、カシといった高木の広葉樹を中心にヤマブキやサザンカなどで、様々な高さの木を混ぜている。最 近、このような都市部での広葉樹を用いた森づくりは全国で広がりを見せ、特に豊島区の取り組みは「都心で、これだけの規模で植樹するのは珍しい」と林野庁はいう。当初、住宅密集地での森づくりは疑問視する人が多く、学校に植樹した初年度は、住民や保護者から、見通しの悪さや日照についてなど心配の声が相次いだ。同区は実行委員会を設置し説明会を開いてきたが、最終的には「区民に木を植えてもらい、それを通じて理解が進んだ」と同区環境政策課は話す。3年間で延べ1万3800人が参加した。しかし、木が成長し疑問視する声が再びでないとは限らない。「ゼファー池袋まちづくり」理事長かつ実行委員長である石森宏さんは「森の成長と友に区民の意識も育つように願っています。生活の快適さと森の成長の折り合いをつけられるようになれば」と話す。今回をはじめ、国内外で約40年森づくりを指導してきた横浜国立大名誉教授の宮脇昭さんは「本物の森は水や空気を浄化するだけでなく、火事の延焼を防ぎ、地震などの災害にも強い。今こそ都市部で森づくりを始めてほしい」と話す。また、「木が3本で『森』。5本で『森林』。限られたスペースでもいのちを守る森や森林は誰でもそだてられます」という。

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