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みんなで高校教育を語り合うシンポジウム

B>2000年11月4日 大阪府教育会館 8階
パネラーの一人として参加中川木材産業株式会社中川勝弘
現状の中小企業を取り巻く環境と企業の新卒受け入れ企業の立場から話をします。
やはり不景気で会社の経営に必死で誰にも負けない努力をしていますが、そんなことはおかまいなしに、さまざまな規制、指導が近年多くなり会社経営を圧迫しています。
その中で勤務時間に関するものもあり、いくら時間があっても足らないのに、働く日数が従来にくらべ減ってきました。
故に 勤務日数内での時間が非常に貴重になってきています。
そんな中で 新人が入社すると社長が責任者としてみっちり2週間、仕事を通して先輩から1年間にわたり時間を取って教育しています。
教育の柱は大きく分けて、1.しつけ  2.考え方 3.技術、商いの仕方、4.ひとりで行動できるようにと4つの分野があるわけですが、会社としてはいきなり 3の商売、仕事の仕方を教えたいのですが、1.2を飛ばしてはとんでもない事になります。
挨拶が出来ない、服装が不快感を与える、本当のことを言わずに隠したり等をしていれば、お客様に大変な迷惑がかかり、会社の信用もなくなります。
そこで 1.しつけ2.考え方について2週間みつちり教育するのです。
しかし 現状では 1.2 の教育に時間をかける余裕がなくなってきました。
また、おそらく昔より時間がかかってきているように思います。
経営効率が悪くなってきている状況ですので、私たちもより効果的な教育に努力しますが、高等学校関係者には、会社に入る前に事前教育をして欲しいと思うのです。
高校は社会へ旅立ちの準備教育をするところでもある 高校の時期というのは、最初子供がもの心ついて幼稚園ぐらいまでの時代で厳しく厳しく育てている時とくらべると、大人として徐々に自主性をださせるため、管理を緩めてきている時です。
高校は本来インキュベータ機能も兼ねていると思っています。
普通に考えると高校のあとは就職するか、大学などに進学するかですが、大学は学生を社会人として扱っていますし、就職すると当然社会人です。
ですから高校というのは時期的に社会人になるたるめの準備期間、予備期間となり、社会の厳しさや、生きていく方法、考え方、知恵などをこの期間に学校や家で子供たちに教えていかねばならないのです。
しかし現実はこのような考え方は日本ではないように思います。
それどころか一部の人にしか意味のない受験勉強に必死になっているのです。
(さらに説明あり)ほんのひとにぎりのエリートになるために、多くの学生がいい大学を目指し、大きな会社に就職することを目標としてきたのです。
こんなことが戦後ずーとつづいてきたのです。
いままでは日本の社会制度や大学の考えのために、このシステムで機能していたのが、確実に成績第一主義が変わるような流れになってきました。
理由は①横並びの人材では国際競争に勝てなくなってきた、②いままでの高度経済成長の時代ではなく成熟社会になり大手企業から中小企業にまで、余裕がなくなり、学歴よりも実力が優先する時代になったのです。
一流大学と三流大学、男性と女性、そんなことは関係なくなってきました。
そこで、大阪は時代の先取りをして、成績第一主義と同じだけ実質主義も取り入れてもらいたい。
そのため高校の時期が社会生活への準備期間ということを再認識し、社会出てすぐに役立つ、マナーや、知識、正しい考え方等の「世の中実践学」の教育をして欲しいと思います。
高校で社会に出る前に教育してほしいこと  社会人予備軍、準備期間として①知識的なこと   一般的なマナーでは携帯電話、レディファースト、弱者、喫煙、ゴミ等 社会構造としてはお金のまわりかた、税金、家の家計など金融や経済 国の成り立ちでは政治、外交など世界の中の日本について 犯罪、法律関係では薬、著作権、傷害、自殺など他人に迷惑をかけないこと パソコン、インターネット、携帯モバイル機器、英語などこれからの時代に必須なもの②しつけ  躾、仕付(この言葉はよくできている言葉と思います。
完成するまでには仕付糸がついて いて、完成すれば抜き取る。
しつけの語源と思います。
) 仕付の文字のごとく、完成するまでは、糸で補助すること。
しつけをすれば体、身のこなしが美しい 形から入ることも重要、特に人格が固まるまでは強制的にでも覚えることが必要。
高校生はその最後 の段階です。
しつけに関しては生徒と対等の関係ではいけない。
その他挨拶、コミュニケーション、 礼儀、言葉遣いなど。
礼儀、言葉遣い、マナー等は一般に重要に思われていないフシがあるが、社会 にでてから最も重要な要素である。
③考え方 考え方はもっとも重要なことであるのに、人の一生を決めることなのに現在の高校ではあまり考えら れていない。
人生は 能力×努力×考え方で 例えば数値化すると 能力というのは0-150までの係数  があり、努力は人の3倍ぐらいまでなら出来ると考えて0-300、考え方はいい考え、人を感動させる考え から、人を困らせたり、不正をするようなことまで -(マイナス)100から300位まである。
 さてこの方程式は足し算ではなく掛け算なのです。
ですからいくら能力があっても、努力をしても、 考え方がまずいと 答えは マイナスが付いてしまうのです。
 そんな考え方で 社会の一員としての事では 1.互いの尊重、人の気持ちの理解 だれひとりとして不要な人はいない、全員が個性もあり存在意義がある  2.集団と組織  「自分ひとり」というものが集まっているのではなく、組織では大事な各々の役割をしている 3.平等と公平  新人が最初とまどうのは公平 平等では会社もつぶれる、国もつぶれる 4.会社を成長させることは自分を成長させること  企業の目標と個人の目標の一致 5.自分に何をしてくれるかではなく、自分が組織に何をできるか という姿勢  自分の人生がすばらいものになる考え方は 1.楽をしては人間は成長しないということ。
 フリーターの例をあげると働いていて厳しさを覚えるのではなく、  楽を覚えてしまう。
よほどの覚悟か計画がない限り、その人は成長しないと思う。
 2.人を認めるということ。
承認意識(さらに説明あり)ともいう。
人と人の関係では一番の本質的なことであるが、 表面的な話しはよくわるが、本質まで掘りさげている例はまだないように思いう。
  リーダーになった場合、家の家長になった場合、人事問題で困って場合に約に立つ。
 3.人生での成功する公式、幸せになる公式 能力×努力×考え方再度の発言でやはり社会に出る前の教育、言葉は適当なものが思いつきませんが「世の中実践学」とでもいいましょうか、をぜひしていただいて、学生を社会に送り出して欲しい~~を守らねばならない、我慢しなければならないという昔の道徳とか修身とかという範疇ではなくて、処世術、世渡り術、というと何か、目先だけの計算をするみたいで、哲学としう言葉がありますが、本当は哲学なんです。
でも哲学というとそれだけて、拒否反応がでますから科学的、合理的、環境問題をふくめた損得経済計算を含めた、「知って得する事前社会学」とか「世のなか社会学」、「beforehand教育」とかという感じの教育です。