会社では「木の情報発信基地」というホームページを運営しています。担当は社長で平日は毎日更新をしており、絶えず樹木、木材、林業、森林、木製品などの情報を追加しています。
そんな中で最近特にアクセスか多いのが、「木材会社の新人教育 木材の知識基本編」というタイトルの13ページほどの小さなコンテンツです。
当社の新人教育の時に話す木材関係の内容をまとめたものです。
それらの中で最も閲覧者が多いのは「防腐処理をする-その3)」「で千名/月以上の方がご覧になっています。地味なページですのに、防腐知識の誤解をとくためにはいい情報を発信していると思います。内容は、
JASで規程されている防腐薬剤を加圧注入すれば耐久性がアップするのですが、これをなんでもかんでも加圧注入防腐すれば耐久性が上がると思っておられる方がけっこう多いです。
木材でも含水率が高いと中の水が邪魔をして防腐剤は浸透できませんし、心材の部分は沈殿物がたまっているので、やはり防腐剤は浸透できません。
ですから、心材はの場合、写真の断面のように防腐剤は表面のみしか注入できません。
よくホームセンターでデッキ用としてSPF材の加圧防腐処理されたものが販売されていますが、この材の場合、表面のみしか薬剤が浸透していませんので、デッキに使っても、内部から腐って、とてもデッキ用として使える木材ではありません。
それでは、薬剤の浸透しやすい木材の辺材部分だけを使ったらどうかというと、これが薬剤の浸透性能が抜群で、もともとは腐りやすい木材であった材で、おまけにその辺材と言うさらに腐りやすい部分は非常に耐久性のある材になります。
ただ、このような辺材だけで材料が作れる木材と言うのは限られていて(丸太の内、辺材部分の比率が高い木材)、実際には、アメリカ南部地域産出のサザンイェローパインか、ニュージーランド産のラジエーターパインの2種類しかありません。
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