主要木材アラカルト(その1)

日本産木材針葉樹
材種 主産地 特性 主な用途<
スギ 全国一般、とくに秋田、静岡、三重、愛知、和歌山、奈良、京都 木理通直、軟質軽量で水湿に耐え、加工が容易。辺材黄白、心材淡紅、赤かつ、暗赤色。 建築一般、建具、みがき丸太、電柱、樹皮は屋根葺き用など用途は最も広い。
ヒノキ 長野、愛知、岐阜、奈良、和歌山、三重、高知 硬軟適度。加工性容易。香気光沢よく反曲少なく水湿に耐え、針葉樹材の王。 高級建築用材。建具家具。樹皮は屋根葺き用にする。
ヒバ 青森、長野、愛知 ヒノキに似るがやや劣る刺激性の香気があり、耐久性きわめて大。色はヒノキより黄味。 土台、床束、大引き大壁造りの柱など。
アカマツ 全国一般、とくに岩手、宮城、福島、千葉、宮崎 脂気多く、反曲大。水湿に耐え(生木は水中で完全不朽)辺材部が多い。 板、梁、敷居、根太棰、杭、梁用の丸太、皮付き化粧丸太。
クロマツ 本州南部、九州四国地方 脂気多く、アカマツより水湿に弱く、白アリにおかされやすい。辺材白、心材黄白。 アカマツとほぼ同じその他こけら板、白太もくを化粧天井板とする。
カラマツ 本州中央の山岳地帯、浅間富士、日光、北海道など 脂気多く、よく水湿に耐える。辺材多い。 土台、床材など。
エゾマツ 北海道、その他 モミに似て、さらに軟質収縮、反曲大、耐久性小。 モミ、ヒメコマツに準ずる。
ヒメコマツ 中国地方山地(湿地) モミに似て、やや良い。 窓わく、建具、小割り材。
モミ 千葉、静岡、和歌山、中国四国地方 軟質、加工性大。乾燥による収縮、反曲大。色淡黄白。 建築一般用並材。建具、梱包用箱材など。
ツガ 京都、和歌山、宮崎、静岡、岐阜、高知 ヒノキにつぐ良材。緻密でやや硬質、節部の加工は困難、光沢がある。 柱、内法、造作、縁甲板など。
サワラ 長野、岐阜、奥羽地方 軽量、木理通直、水湿に耐える。スギに似るが産出は少ない。 柾目取りとして、建具、桶、薄板など。
その他 カヤはヒバに、アララギはツガに似ていて、ともに上級材である。トドマツはモミに似てこれより劣り、ジンダイスギはスギが長く地中に埋もれたもので、あお黒色、雅致に富む。