v5.3

【12】えのき

榎花降らす榎に憩ふ一里塚
(羽田岳水)
川端の岸の榎の葉をしげみ   路ゆく人の宿らぬはなし
(藤原為家)
落葉高木。
高さ25mにもなる。本州、四国、九州に分布する。
「ヨノキ」、「ヨノミ」、「ユノキ」の方言あり、柳田国男は「ヨノキ」は(嘉樹)めでたい木、前川文夫は神が降臨する「タタエノキ」がタタが除かれて「エノキ」になったと考えた。「ユノキ」は「斎木」、神聖な木を意味すると各地で神と関係づけられ、お正月の餅花を榎につける所もある。
木偏に夏と書いて「榎」と呼ばすのも、その大木の緑陰が夏の憩の場であったからであろう。
昔は榎を街道の一里塚に植えた所が多く、老木の残っている所がある。
材は洋家具、馬鞍、土木用柄、滑車等に使い、板は欅に擬して使われる。
我が家の庭にも10mほどの榎があり、根の近くに隣家との境界があって、コンクリートブロックに変わり太い根を切られたので、第2室戸台風のときに、二階の窓から大きく倒れるのを見ながら如何ともできなかったが、丸ぼうずになったのに5年で元どおりになった。
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