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新・木偏百樹

はぜのき

ロウノキ、ハゼウルシ、トウハゼ、リュウキュウハゼ
暖帯樹で本州関東以西、四国、九州、済州島、沖縄、台湾、中国、インドネシアに分布。
昔から?燭のろうを採るために西日本各地で栽培されていたが、今では野生化している。
一般に暖地では、寒暖の差が少なく、紅葉はそれほど見事でないが、ハゼノキは例外のひとつで、毎年燃えるような紅葉を見せてくれる。そのため庭園樹 、街路樹や盆栽にも利用されている。。
古名をハジ、ハジノキと言うが、語源はいろいろな説があるが、?締(ハニシメ)からの転化が有力。ハニシメハニシハジ。ハニシメは蝋を採る人の称号で、また樹皮から染める、黄土染(ハニシメ)の意味もある。 しかしこの古名ハジに該当するのは日本固有種のヤマウルシやヤマハゼである。後に中国から琉球を通じて日本に入ったリュウキュゥハゼがよく似た性 質で、蝋の生産性がよかったのだろう、こちらが普及し、ハゼノキの名前もこちら側に移ってしまった。
徳川時代は紀州での製造が多く、私たちの先祖も紀州日高川流域で江戸送りの和蝋燭の製造をしていた。江戸時代の蝋燭(ろうそく)は室内では燭台(しょくだい)や手燭(てしょ、しゅしょく)で、外では提灯(ちょうちん)などの照明に利用したが、武士や裕福な人が使う贅沢品であった。また元禄の頃から。髪の乱れるのをふせぐための鬢付油(びんつけ)にも用いられた。現代では相撲の力士が利用している。近く寄ると微かに香る甘い香りがそうだ。
明治時代になると、パラフィンを原料とした現代の蝋燭が国産化されるようになり、和蝋燭は急激になくなっていった。先祖が蝋燭の製造に将来の行き詰ま りを感じ、普段慣れ親しんでいるハゼノキから、同じ山にある樹木、そして林業を次の家業として選んだと聞いている。
果実には脂肪分が多く含まれるので、蒸気で蒸して圧搾や石油ベンジンによる抽出法や、その併用などをして、木?(もくろう)を採っている。
昔は和?燭の原料が主だったが、現在ではポマード、チック乳液、クレヨン、靴ズミ、スキーワツクス、石鹸、医薬、模型、減摩剤、封?などに利用されている 。今でも海外からの需要も多く、供給不足で価格は高騰している。この木は植え付け3-5年で実が採れ、約40- 50年間利用できるので、これからの環境時代の仕事としては面白いと思う。
材としては肌目は粗く、やや重硬材、辺材は淡白色だが、心材がウルシと同じ黄色なので、同様の装飾用途に利用され「黄金木」と呼ばれている。木象嵌、 寄木、襖の引手、引出しのつまみ、弓側木、筆軸、定規などの細工物に、一般的には丸太橋などの土木材、弓、器具材、マッチの軸、薪材などの用途があ る。 趣味の巨樹巡りで、福岡県久留米市山本町のはぜ並木を訪れたことがある。「柳坂曽根のハゼ並木」と呼ばれ、県の天然記念物に指定されている。紅葉 の中頃にこの地を訪れた。ハゼの木を見たのは、このときが初めてであったが、まさしく蝋が流れ出ているような樹形に見えた。道に沿った200本弱のハゼ 並木は見事であった。
学名
Rhus succedanea
ウルシ科
ウルシ属
英名
Wax Tree

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