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小説と木

樹種「シラカンバ」の素敵な文章

日本の温暖な地域にいる人達からみるとシラカンバはあこがれる木です。樹木は景観としてすばらしく、木材はさまざまに利用されています。
武者小路実篤らが明治43年に志賀直哉、岸田劉生、有島武郎兄弟などの仲間を集めて創刊した同人誌が「白樺」ですが、このグループが白樺派と言われています。雑誌名は皆で相談中に偶然出た名前でしたが、トルストイに傾倒していた実篤がロシア文学の象徴ともいうべき白樺に意味を込めたのでしょう。
すべての小説での出現ランクは14番目ですが、作家の取り上げは23番目でした。 シラカンバの名前を小説に入れた作家は23名います。また1つ以上シラカンバの名前を使った小説としては*52小説でした。
すべての小説での出現回数は203箇所ありました。
シラカンバが一番出現する小説は有吉佐和子の紀ノ川です。

最も出現回数の多い作家は宮沢賢治で*106箇所、 次は新田次郎の7箇所ですから圧倒的に宮沢の取り上げが多いことがわかります。
以下、島崎藤村の7箇所、国木田独歩の5箇所、志賀直哉の5箇所、山本周五郎の4箇所、松本清張の4箇所、林芙美子の4箇所、堀辰雄の4箇所でした。(以下省略)

また小説別では、宮沢賢治の「土神ときつね」46箇所、宮沢賢治の「貝の火」10箇所、宮沢賢治の「黄いろのトマト」7箇所、宮沢賢治の「ポラーノの広場」7箇所、新田次郎の「アラスカ物語」7箇所、島崎藤村の「千曲川のスケッチ」7箇所、宮沢賢治の「みじかい木ぺん」6箇所、国木田独歩の「武蔵野」5箇所、宮沢賢治の「やまなし」4箇所、志賀直哉の「焚火」4箇所、林芙美子の「放浪記」4箇所、井上靖の「欅の木」3箇所、宮沢賢治の「十力の金剛石」3箇所、宮沢賢治の「グスコーブドリの伝記」3箇所、高田宏の「木に会う」3箇所、三島由紀夫の「仮面の告白」3箇所、堀辰雄の「風立ちぬ」3箇所、 でした。(以下省略)

以下に面白い、素敵、綺麗な表現のあるものをピックアップします。シラカンバに関する情報と写真はコチラ

夏目漱石の「こころ」
そのうちで樺色の丈の高いのを指して(82頁)
国木田独歩の「武蔵野」
さのみ繁くもないのほそぼそとした幹は思いがけずも白絹めく、やさしい光沢を帯おび、地上に散り布しいた、細かな落ち葉は俄に日に映じてまばゆきまでに金色を放ち、頭をかきむしッたような『パアポロトニク』のみごとな茎くき、(14頁)
の木立も、降り積ッたままでまた日の眼に逢わぬ雪のように、白くおぼろに霞む(14頁)
樺の木の葉はいちじるしく光沢が褪(さ)めてもさすがになお青かッた、(14頁)
島崎藤村の「千曲川のスケッチ」
白樺は多く落葉して高く空に突立ち、細葉の楊樹(やなぎ)は踞(うずくま)るように低く隠れている。(82頁)
有島武郎の「或る女」
色さまざまな桜の落ち葉が、日向では黄に紅に、日影ではに紫に庭をいろどっていた。(304頁)
宮沢賢治の「みじかい木ぺん」
はみな小さな青い葉を出しすきとほった雨の雫が垂れいい匂がそこらいっぱいでした。(289頁)
宮沢賢治の「やまなし」
そら、の花が流れて来た。ごらん、きれいだろう。』(10頁)
泡と一緒いっしょに、白いの花びらが天井をたくさんすべって来ました。(10頁)
宮沢賢治の「土神ときつね」
樺の木は何だか少し困ったやうに思ひながらそれでも青い葉をきらきらと動かして土神の来る方を向きました。(113頁)
しづかな樺の木の声がしましまた。(120頁)
宮沢賢治の「柳沢」
日の光は琥珀の波。新らしく置かれたみねの雪。赤々燃える谷のいろ。黄葉をふるはす白樺の木。苔瑪瑙( モッスアゲート)。(305頁)
堀辰雄の「風立ちぬ」
真ん中に一本の白樺のくっきりと立った原へも行って見て、まだその根もとだけ雪の残っている白樺の木に懐しそうに手をかけながら、(161頁)
新田次郎の「アラスカ物語」
ピンクグリーンの葉をつけた白樺の森が風に揺れ出すとオーロラが大地に(377頁)
シラカバ シラカバ

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