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消える原生林

・日本経済 新聞 2007/5/20
世界遺産の熊野古道を含む吉野熊野国立公園の核心部、奈良県の大台ケ原はトウヒ林、国内最大級のブナ林が広がる国の特別保護区である。東大台では1970年後半から立ち枯れが深刻化。また西大台も1990年代までササがうっそうとしげっていたが、今ではすっきりとなにもない。また、樹木の最下層の枝がはかったように1.6メートルと鹿の口が届く高さまで枝葉や樹皮を食い尽くされている。下層植生の消失が森林維持や生態系の保全にとって致命的であると総合地球環境学研究所の湯本教授はいう。大台ケ原の森林衰退が始まる発端は、1959年の伊勢湾台風など相次いだ大型台風による倒木被害、また登山者による踏み荒らしも植生衰退に拍車をかけることになった。日本の造林政策がシカを奥山に誘導したとの指摘も多い。シカを奥山に誘導したこと、狩猟の減少を含め、人為的要因が加わり不可逆的な荒廃が進んだという。シカの数を減らすだけでは森林更新にはつながらないが、シカ対策は日本の自然保護に重い課題を突きつけている。

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