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木の素朴な対話

・産経新聞  2005/6/15
現代ドイツを代表する彫刻家、シュテファン・バルケンホールの個展が国立国際美術館(大阪・中之島/ 7月18日まで・最終日を除く月曜休館)で開かれている。日本で本格的に紹介されるのは始めての作家だが、作品は木の人物像とレリーフ約60点で、仏像など木彫に親しんできた日本人にとって、なじみやすい。会場では作品とじっくり向き合う姿も見かけられ、まるで何か語りかけようとしているように見える。美術史を研究してきたというバルケンホールは「ヨーロッパでは1920年代に人物像が消えてしまった。近代の美術が出現する以前の美術は、宗教や政治など美術以外の影響を受けて創作されていた。美術が自立を達成できたとき、人間やモノの形が消えてしまった。自立した人間の表現は現在も可能なのか。そう問い続けながら製作している。人間の存在についての問いかけは、いつの時代にもあると思うから」と解説する。バルケンホールの彫像はすべて一木の丸彫りで、彫りは時には粗いこともある。そのノミ跡は、江戸時代に仏像を彫り続けた僧、円空を彷彿させ、木と対話するような表情は民族や文化、歴史の違いを超えてつながっているように思える。 シュテファン・バルケンホール:1957年生まれ。ハンブルク造型芸術大学に学ぶ。80年代初めから木を素材にした人物像を製作。

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